シネマピア

ラブ★コン

昨今の映画作品はネタ切れっつーか、コミックや小説を原作とするものや、旧作のリメイクがなんか多いような気がする。いや、気がするんじゃなくて、たぶん多いのだと思う。まあ、それが「悪い」というのではアリマセン。ありませんがしかし、特にコミックを原作とした作品に関しては、少々腐食気味という感があって、正直「ちと微妙」なモノが続いていたような気がする。(あえて作品名は挙げませんけどね)

ところがこの「ラブ★コン」は、そんな期待?を見事に裏切って、原作のコミック同様スピード感溢れる気持ちのイイ作品に仕上がっていたのであります。オドロキました。たぶんこれ、今年前半の大当たりです。

「ラブ★コン」は、背の高い女の子と、背の低い男の子の、ちょっとおかしなラブストーリーである。「ラブ★コン」の「ラブ」は「Lovely」の、「コン」はすなわち「Complex」の略。おっとあぶねえ、「コン」がフランス語じゃなくて良かったね(笑)。えーと、個人的な意見を言えば、背の高い女性はキライではないです。デカ女いいじゃないですか。いわゆるひとつの「萌え(笑)」。

ただ、多感なお年ごろの女の子となればそうも言ってられないのか、自分の背の高さが、十分コンプレックスとなりうるらしい。背の高い低いで好き嫌いが変わるなんて、そりゃあホンキじゃないんだろう?なんて言うのは、青春ど真ん中疾走中の彼らにとって、オヤジのタワゴトに過ぎないのだろう。

お話は、 舞戸学園の「オール阪神・巨人」とアダ名されている、身長159cmの大谷敦士(小池撤平)と、身長172cmの小泉リサ(藤澤恵麻)。このデコボコカップル、最初はタダのクラスメートなのだけれど、お互いのコンプレックスゆえの意地の張り合い、ケンカばかりしているうちにいつの間にか魅かれあい、好きになってゆく・・・・という、コイバナの王道まっしぐら。
ただ、そうカンタンに話が進んでも面白くないので、実はちびオトコの大谷君の設定がニブくて鈍感。一方のでかオンナのリサちゃんは思い込みが激しく暴走したりして、ナカナカ上手く行かない。実際の恋もまあ、そんな感じではあるけれど、そうしてお互いにすれ違いが続く中、映画の最後の方にようやくハッピーエンドとなるか!という直前に、なぜかトドメを刺すようにオトナからの刺客(笑)が唐突に降臨。大谷がコテンパンに打ちのめされる。さて、仲たがい中のリサはどう出るか・・・。と言う感じで、最初から最後まで青春映画らしく、あらゆるモノが全力疾走。

コミック原作と言うこともあるだろうが、その表現は多分にコミック的(という、言い方が正しいかどうかはわからないが)。わざとらしいエフェクトや字幕スーパー、若い演者たち、特にリサ役の藤澤恵麻のオーバーアクト気味の演技、ストップモーションやワイプの多用、ウソくさい関西弁のセリフなど、感覚としてTVのバラエティ番組の延長か?とも感じかねない少々ワルノリ的なつくりに、観始めたときは正直言ってウンザリしかけた。ところが、そんなワルノリ感も時間が経つにつれて気にならなくなり、いつしかスクリーンに集中。テンポよく話は疾走し、後半なんてもう感情移入しまくりで、いや参りましたお手上げです。降参ですヤられました。

コミックを映像化する、という試みは幾多あれど、この「ラブ★コン」はその中でも数少ない成功例と言えるかもしれない。コミックの持つ、テンポのイイ展開や会話などの雰囲気を十分生かしつつ、映画としての作り込みもキチンと仕立てている。石川北二監督イイ仕事しております。そして、何よりも、若い役者たちの、原作を理解して、その世界を十分に自分の中に取り込んで、本当に楽しそうに動く演技が素晴らしい。若いってイイよね(笑)。

原作と同世代の連中を好きに自由に動かせて、それを少々モノの解ったオトナが生ヌルく見守る。そしてシメる所はキッチリ締める。大げさかもしれないが、コミックを原作とする映画の方法に関する、ひとつの答えが出た、といえるのかもしれない。「ラブ★コン」はそのマスターピースとなりうる作品だと思うのだ。

この映画は他にも観どころがたくさんあって、カメオ的に出演する芸達者なベテラン達、ホンモノの「オール阪神・巨人」や「南海キャンディーズ」の楽しい演技、そして意表を突くムツゴロウ先生の絶妙な間合い、まさかこんなところで!的なウエンツ瑛士の登場とか、最初から最後まで、直球変化球魔球を取り混ぜて投げかけてくるサービス精神は、多くの世代が楽しめる映画に仕上がっている。

ちとこれ、もう一度観てきます。いやマジで。ついでと言ってはナンだけど、原作のコミックも結構お薦め。現在14巻まで好評発売中だそうです(笑)。「ラブ★コン」は、読んでから観ても、観てから読んでも幸せになれるです。

ラブ★コン(DVD)
ラブ★コン全17巻 完結セット(マーガレットコミックス)
原作:中原アヤ
監督:石川北二
脚本:鈴木おさむ
出演:藤澤恵麻/小池撤平/玉置成美
配給:松竹
ジャンル:邦画

© 2006「ラブ★コン」制作委員会















エンタメ シネマピア   記:  2006 / 07 / 25

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