シネマピア

ワールド・トレード・センター

プラトーン』『ニクソン』『7月4日に生まれて』『JFK』…と、社会派作品を作らせたら右に出る者がいないオリバー・ストーン監督が題材に選んだのは、あの9・11事件だ。数々の惨劇の中から監督が選んだのは、全世界が見守る中で轟音とともに崩れ落ちたワールド・トレード・センタービル。そこでの悲劇を描いたのではなく、最悪の状況下から生まれた奇跡を映し出したのだ。

ニコラス・ケイジの、今までとは打って変わった寡黙な演技も見どころのうちのひとつだ。悪魔の所業かと思われる凄惨な事件のなか、神々しいほどの奇跡が起こったその事実を擬似体験していただきたい。死を目前にした彼らが、何を頼りに生への手綱を握り締めたのかを、ぜひ劇場で確認していただきたい。

● 8/10に来日したウィル・ヒメノ氏のコメント
ウィル・ヒメノ氏は本作のモデルであり、奇跡の生還を遂げた港湾警察官だ。

「あの現場にいた全員が恐怖を感じました。しかし、勇気というものは恐怖心を感じながら必要なことをすることで初めて生まれると思っています。僕自身も、とても怖かったです。そのなかでなぜ僕が自ら前に出たかというと、そうせざるを得なかったから、僕は警察官だからです。警察官は“人々を守って、人々のために尽くす”というのが使命。ですから、僕はそれに従っただけです」と、極限の恐怖を乗り越えた経験者ならではの心境、そして一人間の感情を乗り越え、使命としてだけ機能することの尊さをウィル・ヒメノ氏は語った。

「いかにこうした悲惨なことを乗り越えられるか、その勇気や希望を伝えたかった。この映画はまさに信念、希望、愛を描いています。その点をみなさんに理解してほしいと思います。以前はPTSDで、僕だけではなく、あの現場にいた人たちはみんな精神的に病んでしまったこともありました。しかし、どれだけの人がお互いに助け合っていたかを思い出し、乗り越えることができました。暗い部分にとらわれてしまったら、ずっと引きずってしまうと思います。僕はそうではなく、あの日に起きたことの“善”の部分に目を向けて、それを糧に生きるように選択しました。」と、真摯に語った。

●9/13に来日したオリバー・ストーン監督のコメント
「ルーズベルト大統領が“恐怖とは自分の心の中にある”と言ったように、多くの人たちにとっては恐怖が勝ってしまい、あのときにどれほど苦しんで戦ったかを忘れてしまっている。でも、実際には助け合ってみんなの心がひとつになり、いろいろいいことも起きていたんだと思う。暗い部分を見つめているなかで、人間的なものをとらえることによって、光や希望、夢を描きたかったんだ」と、来日した監督は語った。

ワールド・トレード・センター スペシャル コレクターズ エディション(Blu-ray)
監督:オリバー・ストーン
脚本:ダン・フッターマン
出演:ニコラス・ケイジ/マイケル・ペーニャ/マギー・ギレンホール
ジャンル:洋画















エンタメ シネマピア   記:  2006 / 10 / 06

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