シネマピア

華麗なる恋の舞台で

映画というものは、現実逃避の道具でもある。日常の様々なしがらみから逃れ、別世界へと心を解き放つ。現実からかけ離れたSFもいいが、現実に即し、尚且つ少しだけ浮世離れしているくらいが効果的なこともある。

1938年のロンドン。満たされてはいるものの、これといって変化のない生活に嫌気がさしていた人気女優ジュリア。ある日彼女は、親子ほど年の違う米国人青年と出逢い、恋に落ちるが…。

いくら美形の大女優であっても、加齢という厄介な魔物には勝てない。逆に、さほど目鼻立ちは整っていなくとも、若ささえあれば大概のものが手に入れられることはままあることだ。本作は、まさに前者が主人公である。それまで得られていたものが、老化という最大の敵のせいで得られなくなったときに、それを振り払っていかに生きていくか? その難関を突破するために、逆に自らの年齢そのものを武器とし、糧とし、人生を漕ぎ渡っていくオールに変えて痛快なまでのパフォーマンスを繰り広げるのが本作だ。

「舞台こそが現実であり、現実は仮の世界である」という旨の台詞も随所で語られる。演劇人でない限り、我々のほとんどはいわゆる舞台に立つことはない。だが、「現実は仮の世界」という認識を持ち、現実という泥沼に囚われることなく、現実を少し離れた視点から見、いかに軽快に人生を歩いていくかという、いわばお手本のような作品なのである。

本作は、現実逃避で得られる束の間の癒しとしての映画の役割を果たしている。と同時に、映画を見終わって現実に戻ってからも、現実をより楽しく生きていく方法をも我々に与えてくれる秀逸な作品なのである。

華麗なる恋の舞台で デラックス版(DVD)
劇場(文庫)
原作:「劇場」サマセット・モーム(著)
監督:イシュトヴァン・サボー
出演:アネット・ベニング/ジェレミー・アイアンズ/ブルース・グリーンウッド
ジャンル:洋画
公式サイト:http://www.alcine-terran.com/kareinaru/















エンタメ シネマピア   記:  2007 / 02 / 27

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