シネマピア

The CODE 〜暗号〜

インターネットでの配信をメインにした「探偵事務所5」シリーズは、2005年の配信後、劇場映画やコミックなど、ミクストメディアで展開を続けてきたが、その集大成となるのが、この「THE CODE ?暗号?」である。
監督は探偵事務所5シリーズのエグゼクティブ・プロデューサー・林海象。林海象といえば「私立探偵 濱マイク」シリーズを撮った、日本では数少ない「探偵系監督」として知られている。

川崎市で突如起こった爆破テロ事件。市内に仕かけられた複数の爆弾は暗号コードによって制御されている。その暗号を見事に解き、事件を解決するのが「探偵事務所5」所属、暗号のエキスパート「探偵507」。

その「探偵507」が次に挑むのが、今まで解析できなかった暗号解読。どうやら旧日本軍が隠した財宝の在りかを示す暗号らしい。507は探偵事務所の「エースの錠」こと宍戸会長と共に上海へ飛び、上海マフィアのボスの情婦である「美蘭」と接触。彼女の背中にある入れ墨が、暗号を解く鍵となり、上海を舞台に探偵たちとマフィアの熾烈な財宝争奪戦が始まる。

とまあ、探偵映画らしく、基本はアクション映画なのだが、なんと主役の507を演じるプリンス菊之助、劇中で暗号解くのは得意だけれどアクションは苦手と暴露(笑)。すなわち507は頭脳労働、他の探偵は肉体労働という感じで分業化されたまま映画が走る。

だいたい「暗号」絡みの映画というのは、その「暗号」を解いてナゾが解明されてゆくプロセスによってハラハラドキドキ&サスペンスが展開されるのが常套なのだが、なんとこの映画、その「暗号」を解くプロセスをザックリと切り捨てる。
なんか難しそうな暗号があるけれど、天才的頭脳で、何か知らんけど探偵507が解読する。その解読の手法も結果も、観客だけでなく、映画内の登場人物もよく解らないまま、507の言われた通りに目的地にたどり着くのだ。

この、プロセスは解らないけど暗号解けた!という結果だけをドーンと見せる手法は、車田正美の漫画「リングにかけろ!」や「聖鬪士聖矢(セイントせいや)」で開発された技法である。
すなわち難しい事は端折って、見どころや感動する部分だけを抽出するという手段なのだ。したがってこの映画は、娯楽作品としては極めて明快で解りやすい。

そしてその「見どころ」のひとつが、エースの錠こと宍戸会長と旧日本軍の財宝を守るナゾの男であり、宍戸会長の恩人でもある椎名の対決。
エースの錠扮するはもちろん・宍戸錠。対する椎名は松方弘樹と、日活&東映のアクションスターが21世紀になって初対決。
いやあ、オールドファンにはなかなか見応えがあります。

たとえ歳を取り、動きが鈍くなって痛々しい程ではあるけれど、エースの錠としての洒落っ気を忘れずに(ベルトのバックルに「ACE」と書かれていたり、6連発のリボルバーを使っていたり)戦いに挑む、宍戸会長の姿はこの映画のまさに白眉。

さて、その結末は劇場に行って確かめて欲しいが、尾上菊之助の「オス」の匂いを感じさせない優雅で冷めた感じの探偵姿はちょっとした発見。まわり固める他の役者がみんな曲者ぞろいなだけに、映画の中では「異形」とも思える立ち振る舞いは、汗臭くないスマートな新しい探偵象を作り出したのかもしれない。長さも2時間、イイ感じで楽しめる作品ではあります。



音楽:めいなCo.
製作:THE CODEプロジェクト 
配給: 2008年/カラー/35mm/ヴィスタ/ドルビーデジタル/124分/

The CODE 〜暗号〜(DVD)
監督:林海象
脚本:林海象/徳永富彦/久万真路
出演:尾上菊之助 /稲森いずみ /松岡俊介/宍戸錠/松方弘樹
配給:日活
ジャンル:邦画

© 2008 THE CODE プロジェクト















エンタメ シネマピア   記:  2009 / 04 / 03

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