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【映画レビュー】ファーストラヴ

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「動機はそちらで見つけてください」……父親を刺殺したアナウンサー志望の女子大生が語った戦慄の言葉! 第159回直木賞受賞のベストセラーサスペンスを、『十二人の死にたい子どもたち』、『TRICK』シリーズ、『SPEC』シリーズの堤幸彦監督が衝撃の完全映画化! 『スマホを落としただけなのに』の北川景子が、本作の役柄のためにデビュー後初のショートカットヘアで主演に挑む。


アナウンサー志望の女子大生、環菜(芳根京子)が、著名な画家である父(板尾創路)を刺殺。公認心理師の由紀(北川景子)は積極的に環菜に接見し、彼女が犯罪に至った経緯を探ろうとする。だが、彼女の心の秘密を深く知ろうとするたび、由紀自らの触れたくはない過去が次々と思い起こされていく……。

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世の中には、これから観る映画があらかじめどんな結末を迎えるのか、いわゆるネタバレを自ら知ってから映画を観に行く層というのが一定の割合で存在するらしい。私は昔ながらのネタバレ厳禁者であり、無論、圧倒的にこちらの方が比率的には多いだろうとは思う。ネタバレしてから観るだなんてそんなことをしたらストーリーの驚きや感動がまったくなくなってしまうのでは? と。私なんかは現に『ソウ』と『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』はネットで思いがけずネタバレに出くわして酷い目に遭ったので、ネタバレする奴は殺人犯くらいに思っている。ネタバレされたらネタバレ以前にはどうやっても戻らないので。ネタの命は戻らないので。
その「あらかじめネタバレ派」の心理とはどうやら、「思いがけないシーンや結末で自分が傷つくのが怖いので、傷つかずに済むストーリーをあらかじめ選んでから観に行く」というものらしい。私なんかからしたら予想だにしない展開で驚くことこそが映画の醍醐味だと思うし、傷つくも何も実際にスクリーンから刃物や弾丸が飛び出してくるわけでも自分がその映画の主役でも脇役でも何でもなく単に観客なだけなのに……とは思うものの、そういう層がいることは事実らしい。そしてその層の人口は近年増えているのだとか。実生活でのストレス解消のための映画鑑賞で新たなストレスを感じたくないのか、映画ではただただ癒されたいと思っているのか、感受性が強いというのか、自他の境界が曖昧というのか、臭い物に蓋的な観方、とでも言いうるのか。私からしたらまっこと不思議であるが、だからといって私はそうした観方を決して否定はしない。各個人の映画の楽しみ方は多様であって然るべきなので、それはそれで全然アリだろう。

本作はそんな「あらかじめネタバレ派」の方々にはピッタリの作品だ。一瞬、あらすじのさわりだけならリチャード・ギアとエドワード・ノートンの『真実の行方』といったメチャクチャおぞましい系を想像してしまうのだが、本作はその期待をいい意味で裏切られる。こう見えて実は「優しい映画」なのだ。紐解かれる様々な事柄の中には確かにネガティブなものもある。だが、目をそむけたくなるような決定的なシーンはなく上手くぼやかしてくれているし、それぞれの登場人物に、その結末に、確実に暖かな愛が流れている。鑑賞後、思いがけずに暖かな気持ちになれる。そういうのを期待してたんじゃなかったのに(笑)! カップル(死語? アベック=もっと死語?)で観に行っても全然気まずくならないことを保証します。

特筆すべきは芳根京子と木村佳乃。この2人の演技は圧巻。

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原作:島本理生『ファーストラヴ』(文春文庫刊)
監督:堤幸彦
脚本:浅野妙子(『大奥』、『彼女がその名を知らない鳥たち』)
出演:北川景子、中村倫也、芳根京子、窪塚洋介、木村佳乃、板尾創路、石田法嗣、清原翔、高岡早紀
配給:KADOKAWA ©2021『ファーストラヴ』製作委員会
公開:2021年2月11日(木・祝)ロードショー
公式サイト:firstlove-movie.jp 

© 2021『ファーストラヴ』製作委員会

 


記:林田久美子  2020 / 11 / 09











エンタメ シネマピア   記:  2020 / 11 / 10

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