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【映画レビュー】ドミノ

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行方不明となった娘の手がかりも見つけられず、傷心の刑事。だがその真相には、驚くべき秘密が隠されていた……。『スパイキッズ』シリーズや『シン・シティ』のロバート・ロドリゲス監督が、二十年もの構想期間を経たのちに捻じれに捻じれた重層世界を練り上げた!! 主役の刑事役には、監督業と俳優業の二足の草鞋を縦横無尽に履きこなすベン・アフレック。幾重にも入り組んだそれぞれの思惑が入り乱れる中、絶望からの捜索劇が幕を上げる。

最愛の一人娘・ミニー(ハラ・フィンリー)が消息を絶った今、刑事のダニー・ローク(ベン・アフレック)は娘を守れなかった自分を責め、悲しみの日々から抜け出すことができずにいた。そんな中、銀行強盗が計画されているとの通報を受けてロークは同僚と現場に向かう。銀行周辺を監視するロークは、スーツ姿をバッチリ決めた老紳士(ウィリアム・フィクナー)が怪しいと睨んだのだったが……。

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何重にも重なり合う世界と聞けば、真っ先にクリストファー・ノーラン監督の「イ」から始まるあの作品(http://www.asobist.com/entame/cinemapia/0206.php)を思い浮かべてしまう。だが、あちらは公開が2010年で、本作の構想をロドリゲス監督が開始したのが2002年。多重世界という構造こそ似てはいるが、設定も、幾度となく訪れる驚愕のどんでん返しも、着地点ですら似て非なるものなので、あちらとは何卒比べないでいただきたい。

実は本作鑑賞終了後、見事だと思った点がある。それは本作の日本語タイトルだ。通常、洋画が日本で公開される場合、タイトルは原題をそのままカタカナ読みにする場合や、または原題とは全く別のタイトルを付ける場合もある。そして後者の場合は「なんでそうしちゃったかな?」なタイトルのことが残念ながらよくあるのだ。本作も方法としては後者のパターンなのだが、今回のタイトル付けには太鼓判をいくつもいくつも押したい。スクリーン上にドミノが映るシーンがあるが、それは単なるゲームとしてではなく、作品の全体的な世界観を示唆するモチーフとして登場しているからだ。そこを選び取るセンスの良さと言ったら、もう。媚びを売ってるのでもなんでもなく、本当に心からそう思う。なんなら原題の方こそネタバレなんじゃね? と思うくらいだ。従いまして、賢明なる読者諸氏は本作の原題を調べないように、仮に間違って原題が目に入っても、決して本作鑑賞前にその意味を調べないように! と願っております。

特筆すべきは、娘役のハラ・フィンリー。ベン・アフレックやウィリアム・フィクナーらの錚々たる名優陣に引けを取らず、重要な役どころを担う。その目力は、何も言わずともすべてを物語る。彼女のあの眼力がなければ、本作は成り立たなかっただろう。それほどまでに観る者の心を射抜く、強い強いまなざしだ。

壮大な世界観の作品なので大スクリーンの劇場でご覧いただきたいのだが、その際、極めて重大な注意事項がある。それは「エンドロールで席を立たないで!」の一点。まさかまさかのシーンが挿入されているからだ。ロドリゲス監督は本作をインディーズで作り上げたが、次回作も作る気満々じゃね? と思わせる意味深なシーン。是非ともご確認を。

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監督・脚本・原案・製作・撮影監督・編集:ロバート・ロドリゲス
脚本:ロバート・ロドリゲス、マックス・ボレンスタイン
出演:ベン・アフレック(『アルゴ』『アルマゲドン』『ゴーン・ガール』)、アリシー・ブラガ(『アイ・アム・レジェンド』『エリジウム』)、J・D・パルド、ダイオ・オケニイ、ジェフ・フェイヒー、ジャッキー・アール・ヘイリー、ハラ・フィンリー、ウィリアム・フィクナー(『コンタクト』『アルマゲドン』『ブラックホーク・ダウン』)
提供・配給:ギャガ、ワーナー・ブラザース映画
公開:10月27日(金)より、全国ロードショー!
公式サイト:gaga.ne.jp/domino_movie/ 

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記:林田久美子  2023 / 09 / 08











エンタメ シネマピア   記:  2023 / 09 / 10

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