ikkieの音楽総研

第183回 洋楽編 ZAKK WYLDE ―― 豪快、剛腕の男気溢れるギタリスト、ザック・ワイルド......オジー・オズボーンバンドに復帰!

2017 / 05 / 09

2017050901zakk wylde.jpg ゴールデンウィークも終わっちゃいましたねえ。今年は長い人だと9日間もお休みがあったようですが、俺は4月末に引いた風邪を長引かせてしまい、病院に行く以外はずっと寝ていたという寂しい黄金週間でした。皆様はどこかへおでかけになられたんでしょうか。さて、今回ご紹介するのは、約10年ぶりにオジー・オズボーンのバンドに復帰することが決まったザック・ワイルド ! ザックには先日行われたGeneration Axeで、その凄まじいプレイに大いに興奮させてもらったばかりです。

ザック・ワイルドは88年にジェイク・E・リーの後任としてオジー・オズボーンのバンドに加入、自身のバンドでの活動を続けながらも、歴代のギタリストの中でいちばん長期間に渡ってオジーの右腕として活動してきたニュージャージー出身のギタリスト。デビュー当時の美形キャラはどこへやら、現在はプロレスラーと見紛うほどのワイルドなルックスに変貌、豪快なサウンドとも相まってコアなメタル野郎どもから熱い支持を得ています。

ジェイク・E・リーの大ファンだった俺は、つまんないギターを弾いたら承知しないぞ! と、斜に構えつつも、やっぱりドキドキしながらザックが参加したアルバム を聴きました。そしたらこれがまあ、ジェイクにも負けないぐらいカッコ良くてね。ジェイクや初代ギタリストのランディ・ローズ のように叙情的なギターを弾く人ではなかったのが少々意外だったけど、ザックが弾くBLACK SABBATH的なリフは文句なしにオジーとの相性が良かったし、力技としか言いようのないフルピッキングでの速弾き、特徴的な激しいヴィブラート……、その全てが自身の個性を強く主張していて、新しいギターヒーローの登場を確信したものでした。今になって思い返してみても、結構な衝撃だったなあ。夢中になって聴いたし、翌年の来日公演も大阪まで観に行ったよ。

オジー・オズボーン 『Miracle Man』
この曲で初めてザックのプレイを聴きました。
ザックがベルボトムを履いていたのには驚いたなあ。
この当時はそんなの履いている人なんていなかったもの。
 


オジーとの2枚目のアルバム が発表される頃には、実力はもちろんのこと、そのワイルドなキャラクターもHR/HMファンの間によく知られるようになっていて、当時のギターヒーロー達の中でも群を抜いて人気が高かったように思います。しかし、その2枚目のアルバムの発表とともにオジーが引退(もちろん一時的なものだった)、ザックは自身が歌も担当したPRIDE & GLORY を結成する。このバンドもまたカッコ良かった! オジー時代にも時折垣間見せていたサザンロックテイストを前面に押し出したサウンドは俺の好みだったし、グレッグ・オールマン(THE ALLMAN BROTHERS BAND )を彷彿とさせるザックのヴォーカルも実にソウルフルで、これならシンガーとしても十分やっていけるじゃん! と思ってしまうほど上手かった。

PRIDE & GLORY 『Losin' Your Mind』
“ど”カントリーなイントロにびっくり!
そしてザックの見事なヴォーカルにもびっくり! でした。
 


その完成度の高さから、てっきりザックはそのままPRIDE & GLORYを続けていくものと思っていたんだけど、オジーが復帰することになり、ザックもレコーディングに参加 。さらに、同時期になんとGUNS N’ ROSESに加入するとの計画が浮上……、まあこれは実現しなかったんだけど、オジーの奥方でマネージャーのシャロン・オズボーンによると、「オジーとガンズを天秤に掛けるような態度が許せなかった」とのことで、ザックはレコーディングのみで脱退、復帰ツアーには参加しなかった。ただ、ザックはソロアルバム の発表を挟んで結局オジーのバンドに戻ったし、そんなら辞めさせなきゃ良かったのに、なんて思ったのは俺だけじゃないはず。お仕置きだったりして。

『Sleeping Dogs』
ザックの最新ソロアルバムから。
渋い! こういうのもっとやってほしいなー。
 


その後はオジーがBLACK SABBATHを再結成したりと、オジー・オズボーンとしての活動のペースダウンもあり、ザックは自身のバンド、BLACK LABEL SOCIETY を結成。それ以降もオジーとはタイミングが合うときに活動を共にするといったスタンスだったようだけど、09年にオジーのバンドには新たにガス・G が加入、ザックはBLACK LABEL SOCIETYの活動に専念する。BLACK LABEL SOCIETYはオジー以上にヘヴィなサウンドを轟かせるヘヴィメタルバンドで、PRIDE & GLORY的なサウンドを期待していた俺にはあまり響かず。ライヴも一度観に行ったけど(良いライヴでしたが)、あまりザックのことを熱心には追いかけなくなってしまいました。ザックのプレイもなんだか速弾き一辺倒になってしまった気がしてね……。

2017050903young zakk.jpg それでもオジーと一緒なら別! あくまで個人的な意見だけど、オジーの曲には決まった様式があるから、ザックも弾き過ぎない気がするんだよね。それになにより、あの二人のケミストリーはやっぱり特別だもの。二人が並んで立っているだけでもワクワクする。あまり声が出なくなってしまった現在のオジーに、どこまで期待していいものかという不安もあるにはあるけど、やっぱりライヴは観たい! ラウドパーク辺りで来てくれないかなあ。期待しています!


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とにかくここから  アクセス! 動画もあるよん。
http://dokodemoguitar.com/ 













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