ikkieの音楽総研

第134回 洋楽編 ライヴエイド----数々の名演が生まれた伝説のチャリティコンサート

2015 / 07 / 17

梅雨明けはもう少し先のようだけど、ようやく晴れ間も見えるようになった……と思った途端に30度超えの暑さ!  やっぱり日本は熱帯化が進んでいるのかしら。さて、今回の音楽総研は今からちょうど30年前の1985年7月13日に行われた歴史的音楽イベント 、ライヴエイドをご紹介します。80年代からの洋楽ファンなら、ほとんどの人が覚えているイベントじゃないじゃないかな。眠い目をこすりながらテレビ中継を観たあの日のことを、俺はいまだにはっきりと覚えています。

IKKY_LIVEAID.jpg ライヴエイド は、ブームタウン・ラッツ のシンガー、ボブ・ゲルドフが発起人となって行われたアフリカ飢餓救済のためのチャリティコンサート。ポール・マッカートニー、 ミック・ジャガー、 エルトン・ジョン、  U2、  QUEEN、 ボブ・ディラン などの錚々たる顔ぶれのアーティスト達がジャンルを超えて集まり、イギリスのウェンブリースタジアム と、アメリカのJFKスタジアムの2箇所をメインに複数の会場でライヴが行われ、その模様が衛生放送で世界中に生中継されました(日本では21時 から翌日の正午まで放送)。あの頃はまだ、深夜になるとテレビ放送が終わっていたような時代だったのに、一晩中ずっと洋楽アーティストのライヴを生中継するなんて異例の出来事なはず。リアルタイムで知らなかった人たちにはピンと来ないかもしれないけど、テレビ局がそんなことをしちゃうぐらい、画期的なイベントだったんだよね。

ものすごく大雑把に言うと、ライヴエイドは1984年に英国のアーティスト達によって結成されたバンドエイド と、それに呼応するように米国のアーティスト達によって結成されたUSAフォー・アフリカ の二大チャリティプ ロジェクトによるライヴイベントです。USAフォー・アフリカの中心人物だったマイケル・ジャクソンや、スティーヴィー・ワンダー といった大物は残念ながら参加していなかったけど、それでも今では考えられないほどの大物アーティスト達が集まっていたから、二人の不在はさほど気にならず……。そして、俺はアフリカ飢 餓救済という趣旨を理解しつつも、単純にその豪華なアーティスト達のライヴに胸を踊らせたものでした。まあ、アーティスト側も楽しんでいたんじゃないかと思うんだけどね。それぞれ単独で演奏するだけでなく、いろんなアーティスト達が共演していたし。ポール・マッカートニーが歌 う『Let It Be』にデイヴィッド・ボウイ ピート・タウンゼンド がコーラスで参加、なんていう信じられないメンツの共演もあって、ステージ上のアーティスト達のほうが楽しそうだった。

QUEEN 『We Are The Champions 』圧巻!


当時、中学1年生だった俺はまだまだ洋楽初級者。知らないアーティストのほうが多いぐらいで、名前は知っていても曲を聴いた ことがない、なんてアーティストも多かった。でも、そのぶん誰も彼もが新鮮に聴こえるわけで、俺にとってはとんでもなく楽しいイベントでした。親にもう寝ろと怒られるまでテレビ中継を観て、2時間ぐらい寝たあとにまたこっそりと起きて観る……なんてことをしたよ。もちろん録画もしていたけど、なんせ長かったからね。全部録画する分のビデオテープもなかったし、少しでも多くのアーティストが観たかったんだもの。あの当時は衛星放送の技術が今ほど高くなかったから、映像もあんまりキレイじゃないし、しかも全部が放送されたわけじゃなかったみたいけど、それでもあの日録画したビデオは俺の宝物で、大切な教科書になりました。

U2 『Sunday Bloody Sunday』
これ以降のU2には円熟味が加わっていくので、
いちばん尖がってたのはこのころじゃないかな。


特に印象に残ったアーティストをあげるなら、やっぱりU2とQUEENかな。U2の緊張感溢れるステージや、QUEENのドラマティックな楽曲と演奏は圧巻だった。その2バンドが俺にとって特別なバンドになったのは、間違いなくライヴエイドでのライヴを観てからだと思う 。彼ら以外にもスティングが凄く良かったし、ジョージ・マイケルとエルトン・ジョンの共演にも感動した。当時は名前も知らなかったTHE PRETENDERS もカッコ良かったし、ニック・カーショウ も良かった……と書き出したらキリがないぐらい、たくさんの名演があったコンサートだった。あ、一日限りの再結成をしたLED ZEPPELINは、あんまり良い演奏じゃなかった記憶があるけどね……。

ポール・マッカートニー 『Let It Be』
マイクにトラブルがあって、
前半はポールの歌が聞こえません。
DVDには後から歌を入れなおしたバージョンが収録されていますが、
当日に映像を観ていた俺としては、
こちらのバージョンをオススメしたい。
ライヴならではの魂がこもっていると思います。


この日の収益は募金も含め、8000万ドル以上の収益があったという。ただし、これ以降アフリカの問題が全て解決したわけではない。音楽が何かを直接変えることは難しい。それに、当時の俺がそうだったように、チャリティよりも音楽に重きを置いていた人も多かったか もしれない。それでも、ライヴエイドを観ていた人々の心には、彼らの志がきっと届いているはず。30年経った今、俺がこうやってライヴエイドの意義を考えているように。偉大なアーティスト達と、その音楽の力を、俺は信じたいな。


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とにかくここから  アクセス! 動画もあるよん。
http://dokodemoguitar.com/ 













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