ikkieの音楽総研

第251回 洋楽編JEFF BUCKLEY―― 唯一無二! 奇跡の歌声を持つ夭逝のシンガー

2020 / 01 / 07

jeffbuckley200107.jpg あそびすと読者の皆様、謹賀新年でございます。毎年書いている気もしますが、去年もまた災害や暗いニュースが多い年でしたよね。今年こそ、皆が明るく楽しく幸せに過ごせる一年になりますように。そして世界中が平和でありますように! 心から願っております。……さて、前回で連載250回を迎えた音楽総研ですが、今年は10周年イヤーでもあります。何か特別なことを、なんて思っていたりもしますが、いつも通りゆるゆると続けていくんだろうなあ。今年も変わらぬご愛顧をお願いしますね。さあ、そんなわけで新年一発目です! 今回は97年に30歳という若さで亡くなったジェフ・バックリィ をご紹介! 奇跡の声とも称された、素晴らしい歌声を持ったシンガーでした。

ジェフ・バックリィは66年生まれのアメリカ人のシンガー。ローカルバンドでの下積み経験を経て、93年に27歳という少々遅咲きの年齢でデビューを果たしています。60年代に活躍していた伝説的シンガーのティム・バックリィ を父親に持ち、その父親譲りのルックスや深みのある歌声から、父親と比べられることも多かったらしいんだけど、ジェフ自身は、8歳のころに一度会ったきりだという父親と比較されることに反発しており(両親は彼が生まれる前に離婚)、デビュー時のレコード会社のプロフィールには、ティムのことは一切書かれていなかったという。俺はティム・バックリィのことはまったく知らなかったから、なんの色眼鏡もなくジェフの歌が聴けたんだよね。そのことはほんとに良かったと思う。

『Mojo Pin』
ファーストアルバムのオープニング曲をライヴバージョンで。まさに奇跡の歌声!
アレンジはちょっとLED ZEPPELINを彷彿させるね。

 


俺がジェフ・バックリィを知ったのは98年ごろだったかなあ。当時のバイト先で誰かがCDをかけていたのを聴いたんだよね。物悲しいギターのアルペジオと、なんだか神々しいとでも言っていいようなジェフの歌声に驚いて、「これ誰っ?!」と聞いたのを覚えている。そう、ジェフのヴォーカルは天使の歌声だなんて言われたりもしているけど……、神々しいと言いつつも、天上の声というよりは、冥界の声のほうがしっくりくるかもしれない。この世のものとは思えないというか……、ちょっと怖いんだよね。その透明感のある歌声は、清廉な水のようではあっても氷のような冷たさがあって、ジェフの活動拠点だったニューヨークの美術館で見た宗教画のような重厚さもある(ジェフの楽曲の世界観は冬のニューヨークにぴったり)。後になって聴いてみたティム・バックリィとの共通点もなくはないけど(ティムもまた、素晴らしいアーティストです)、やはりジェフにしかない個性があるし、その歌声は唯一無二だ。

『So Real』
この不穏な響きのコード! 凄いわ。
間奏のファズなんかは、今思えば90年代っぽいサウンドなのかなあ。
世界感も含めて、あの時代を思い出します。

 


ジェフの存在を知ってすぐにCDを購入し、いろいろと彼のプロフィールを調べてみて、すでに亡くなっていたことを知った。セカンドアルバムのレコーディング中だった97年に、酔った勢いなのか川で泳ぎだし、そのまま溺死したという。その死までもが彼の音楽そのままで、ああそうなのか、となんだか納得してしまったんだけど……、彼の歌声やその音楽から、水が流れているさまを連想するのは偶然なのかな……。

ジェフの存在を知らなかった当時のバンドメンバーや友人に聴かせると、皆が皆ジェフの歌声に驚いてファンになっていたけど、一人だけ「負のオーラがすごい」と言って、受けつけなかったやつがいる。それを聞いた時は、その言い方はなんだと腹が立ったし、俺はそうは思わないけど、まあ、わからないでもない。生前に発表された唯一のフルアルバムの『Grace 』というタイトルは、“神の恵み”といったような意味合いだけど、神の恵みはあまり感じられず、どちらかといえば神の恵みから見放された堕天使の歌のようだ。神の恵みを望んで空に手を伸ばしている……、そんな姿が目に浮かぶと言ったら、少々センチメンタル過ぎるだろうか。カヴァー曲ながらもあまりの名演にジェフの代表曲となった『Hallelujah 』は、オリジナルのレナード・コーエン (これがまた素晴らしい!)が歌うとハレルヤらしいというか、物悲しさがありつつも神への祝福を感じるけども、ジェフのバージョンはハレルヤという言葉が哀しく響くし、虚無感すら感じてしまう。……ただし、ネガティヴなわけではないので、その点は誤解なきよう。

『Hallelujah』
もう、怖いぐらいに凄い。圧巻の演奏です。

 


ジェフ・バックリィはBGMに出来ない。何かをしながら聴く、ということが出来ない。どうしても聴き入ってしまうからだ。この原稿を書くためにずっと彼の曲を流しているけど、しばしば手が止まって、ここまで書くのにも何時間もかかってしまった。いつもより文章が短いのを許してほしい。今すぐ書くのを止めて、じっくり聴きたくて聴きたくて、たまらないのです。


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とにかくここから  アクセス! 動画もあるよん。
http://dokodemoguitar.com/ 













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