ikkieの音楽総研

第333回 邦楽編 LOVEBITES ―― 新たなベーシストに弱冠20歳のfamiを迎え入れ、LOVEBITES完全復活!!

2023 / 03 / 07

東京ではようやく暖かく感じる日が増えてきましたが、そうすると花粉がねえ……。今年の花粉は例年より多いらしく、ひどい花粉症に悩まされています。この何年かはだいぶ楽になってきていたのになあ。……さて、今回の音楽総研は、新ベーシストが加入し、ついに活動再開を果たしたLOVEBITES! ニューアルバム 、大傑作です!

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2021年にベースのmihoが脱退し、活動を休止していたLOVEBITESが再始動を表明したのがちょうど1年前の3月。ネット上には、あのベーシストが入るんじゃないか、いや、あのベーシストに入ってほしい、などのいろんな噂や希望が渦巻いていたものの、LOVEBITESは一般公募という形でベーシストのオーディションを開始。そして昨年の10月、ついにYouTuberとして活動していた現役大学生で弱冠20歳のfamiの加入を発表!

famiはチャンネル登録者数65万人(加入発表時の人数)を誇る人気YouTuberで、YouTubeで音楽系の動画をよく観る人ならば、彼女の動画を観たり、その印象的な名前やサムネイルを目にしたことがあるんじゃないだろうか。俺も彼女の動画をいくつか観たことがあって、最近の若い子は上手いなあ、なんて思っていたので、「そう来たか!」と、かなり驚いた。ただ、famiが自身のチャンネルで公開している動画はいわゆるボカロ系やアニソン、J-POPが多かったし、スラップやタッピングなどを多用するfamiのスタイルがヘヴィメタルバンドのLOVEBITESに合うのかな、という戸惑いのほうが、期待や喜びよりも大きかったのが正直なところ……。


『Judgement Day』
アルバム発売前に先行リリースされたタイトルトラック。
これ聴いてLOVEBITESの完全復活を確信したよね。asamiはどこまで凄くなるのか......!

 


しかし、アルバムリリース前に公開された新曲や、オーディションのダイジェスト映像などを観ると(初回限定版に付属の全編映像は見ごたえあり!)、famiのプレイの見事さはもちろん、famiがLOVEBITESのメンバーと一緒にいることに対する違和感がまったくと言っていいほどないことに安心。マスク越しでもわかるほどの満面の笑顔で楽しそうにプレイし、"陽"のオーラを発するfamiを見て、コロナ禍や活動休止を乗り越えて、新しいLOVEBITESを始めるには、こういうベーシストが必要なのかもしれない、と感じた。

『Stand And Deliver (Shoot 'em Down)』
新加入famiのベースをイントロからフィーチャー!
この曲があまりにカッコよくて、公開されて以降、誇張無しで毎日かかさず観ています

 


そして、リリースされたニューアルバム『Judgement Day』が凄かった……! メンバーチェンジはファンが考える以上にバンドにとって大きな出来事だったろうけど、そんなネガティヴ要素を吹き飛ばす楽曲の充実度が凄い。オープニングの『We Are The Resurrection』(私たちは復活するという意味かな)から、ラストの『Soldier Stands Solitarily』まで全10曲、畳みかけるように緊張感あふれるファストチューンが並び、当然のごとく1曲たりとも捨て曲がない……どころか、全曲キラーチューンだと言っても過言じゃない。個人的には、タイトル曲の『Judgement Day』、MOTÖR HEADを彷彿とさせる疾走チューン『Stand And Deliver(Shoot ‘em Down)』、80年代テイストも感じる『My Orion』がとくに気に入っているけど、これは日替わりになりそう。どの曲も文句なしにカッコいいぞ!!

『My Orion』
この(いい意味で)懐かしいアレンジはわざとなんだろうね。しかし、アラフィフ世代にはめちゃくちゃハマるはず!

 


デビュー時にすでに完成されていたようにも感じるmidoriとmiyakoのギタープレイにはさらに磨きがかかり、リフの切れ味やソロの高揚感が増している。harunaのドラムはこのファストチューンを叩きこなす技術も凄いが、楽曲のスピード感や重さをより強く演出する多彩なフレージングも凄い。新加入のfamiのベースプレイについては、高校生のころからプロとして活動していたとはいえ、20歳の(しかもメタラーではなかった)若いプレイヤーがここまで聴かせてくれるのかと、驚くしかない。

そして今回、とくに凄いと感じたのが、asamiの圧倒的なヴォーカル。俺は彼女がもともとR&B畑のシンガーだったということもあって、普通のヘヴィメタルシンガーとは一味違うところに魅力を感じていたんだけど、このアグレッシヴかつ堂々たる歌声は完全にヘヴィメタルシンガーのそれで、しかも一級品だ。もちろんこれまでの(俺が魅力を感じていた)R&Bテイストがなくなったわけじゃないし、今後もライヴでプレイされるであろうバラードや、彼女のソロ活動でも聴けるはず。しかし、この鬼気迫るヴォーカルは、やっぱりヘヴィメタルでこそ映えるよね。いや、ほんとに凄い。

メンバーチェンジにあたり、解散が頭によぎったメンバーもいたという。しかし、LOVEBITESはfamiという才能あふれる前途有望なベーシストを迎え入れ、その危機を乗り越えた。famiのYouTubeチャンネル は現在67.5万人もの登録者がいて、実はLOVEBITESのチャンネル よりも多い。だからといって、どちらが凄いとか凄くないということではないんだけど、famiの加入は、単純にLOVEBITESを知らなかったfamiのファンや、ボカロ、アニソンファンたちがLOVEBITESに興味を持つきっかけになったかもしれない。famiは、音楽のジャンルに垣根はないと思う、とインタビューで話している。その意見には大賛成! LOVEBITESがプレイする、ヘヴィメタルはいまだにマイナーな音楽ジャンルかもしれない。しかし、そのジャンルの垣根を超えて、LOVEBITESはさらに世界に知られることになるはず……! これ、予言です。


※文中敬称略
 

 

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