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インタビュー/記者会見
『醒めながら見る夢』完成披露試写会に、
堂珍嘉邦、高梨臨、石橋杏奈、村井良大、辻仁成監督が登場!
「カット! いまのロックだよっ!」
5月17日(土)、堂珍嘉邦が初主演を果たしたことでも話題の映画『醒めながら見る夢』が公開される。
古都・京都を舞台に、堂珍扮する主人公の人気演出家・優児が、恋人の亜紀とその妹・陽菜との関係に揺れながら、真実の愛を探し求めていく様を繊細に描いたドラマ『醒めながら見る夢』。本作は2011年に上演された同名舞台作品の映画化で、堂珍は舞台に続いて主人公・優児を演じる。さらにこの映画のために書き下ろされた同名主題歌も堂珍が歌う。
ヒロイン・亜紀を演じるのは、高梨臨。2012年にカンヌ国際映画祭出品作『ライク・サムワン・イン・ラブ』で国際デビューを果たし、現在O.A.中のNHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』にも出演中の高梨が、優児を穏やかに見つめ愛し続ける亜紀役に挑む。その他、亜紀の妹・陽菜役に石橋杏奈、陽菜に惹かれていく孤独な青年・文哉役に村井良大が出演。そして、作家、シンガーソングライター、舞台演出家など様々なシーンで活躍の場を広げている辻仁成が本作の監督を務める。
その映画『醒めながら見る夢』の舞台挨拶付完成披露試写会が4月14日(月)、都内の新宿明治安田生命ホールにて行なわれ、主演の堂珍嘉邦はじめ、高梨臨、石橋杏奈、村井良大、辻仁成監督が登場した。
MC:まずは、ご挨拶をお願いします。
堂珍:今日は『醒めながら見る夢』をたっぷりと楽しんでください。
高梨:夏に作った作品が、やっとみなさんに披露でき、嬉しく思っています。
石橋:今日は、お越しいただきありがとうございます。
村井:愛を知らない男、村井良大です(会場笑)。
辻監督:完成してからずいぶんと時間が経ってしまいましたが、やっと完成披露試写会が開けるということで、今日は喜んで、ここに来ました。みなさん楽しんでいただければ幸いです。
MC:堂珍さん、今回は舞台からの映画化ということですが、いかがでしたか?
堂珍:2011年の舞台が、僕の中で初めての舞台挑戦で、自分のやっている音楽を外から見ることができる貴重な体験でした。そこから今回の映画は、改めて優児という役への愛着がわいてきて「ぜひやらせていただきたい」と。光栄な思いでいっぱいでした。映画では、ワンシーンごとに一球入魂で挑みました。舞台では笑かしてる人もいたけど……(会場笑)。
村井:はい! 僕が笑かしていました。
堂珍:舞台ではっていう役もありましたけど、映画ではシリアスな面が多かったので、主題歌を歌わせていただいた時も、気持ちを入れやすかったですね。
MC:高梨さん、今回は京都弁にも挑戦されたということですが、いかがでしたか?
高梨:今まで、方言を喋ったことがなかったので、大変でした。微妙なニュアンスを、いただいたテープを聴きながらお経を読むように毎日繰り返し練習しました。最初は歌を歌って演じているような感じでした。
MC:クランクアップの時に辻監督から花束を渡され思わず涙が……。
高梨:やっと京都弁から解放されると……(会場笑)。
村井:そっちですか?
高梨:スタッフが、辻監督のことが大好きで集まっているんだなって、愛のある現場でしたので心地よくて素直に寂しかったです。
MC:石橋さん、今回は辻監督と初めてのお仕事でしたが、いかがでしたか?
石橋:カットがかかった瞬間に「カット! いまのロックだよっ!」って言われて、ビックリしました。そういった現場が今までなかったので、戸惑いましたけど……。でも、素直な言葉をかけてくださったり、質問にもバックグラウンドまで丁寧に説明してくださったので、とても演技しやすかったです。
堂珍:僕も言っていただきました。カチンコのタイミングで「ロック!」って。
村井:言ってもらってないなぁ〜(会場笑)。
堂珍:立派な俳優さんだから……。
MC:村井さん、今回はストイックな役作りをされたと……。
村井:みなさんには、ご迷惑をおかけしたなと。いつも無表情な役ということで、それを作るために私生活からずっと喋らず心がないような生活をして、撮影期間中も……。
石橋:ほんとうに、なにも喋ってなかったですね。「おはようございます!」って言っても、口も聞いてくれなかったので、メイクさんに「大丈夫ですかね?」って尋ねたら、「役作りされているので気にしなくていいですよ」って。
村井:ほっとけ、ほっとけって感じ(会場笑)。
MC:辻監督、京都の美しいシーンなども盛り込まれていて、作品の世界感が際立っていましたが、舞台を京都にされた理由は?
辻監督:京都が好きということもありましたが、歴史があり、生まれて死ぬという儚さをいちばん描ける日本の街は京都だと……。
MC:映画のタイトル『醒めながら見る夢』にちなみまして、醒めてほしくない夢のような体験、夢だったら醒めてほしい体験があれば教えてください。
堂珍:夢の中で曲を作っていて、醒めると忘れてしまって……。
村井:夢を見ながら作っているんですか?
堂珍:そういう時が……(会場笑)。後は、自分で笑いながら起きたり(会場笑)。えっ?ない?
村井:ないですよ!
堂珍:自分で笑いながら、その笑った声で起きる。
村井:なんですか? その目覚まし!(会場から拍手)
高梨:醒めてほしい現実だったんですけど、ロケバスが時間通りに出発したことがなく、なぜなら堂珍さんが来ない(会場笑から拍手)。
村井:夢見てましたね。
高梨:夢見てましたね、きっと。
石橋:私も醒めてほしい現実なんですけど、映画の撮影中に川辺のシーンで、テストが終わって本番に入る前にゴキブリが大量発生して、村井さんの足とかに乗っているんです(会場から悲鳴)。村井さんは文哉なので無表情でピクリともしない(会場笑)。私はパニックになって、帰りたいって思いました。数えたら100匹はいたと思いますよ(会場からまた悲鳴)。
村井:最後、ほうきではらってましたよね。大丈夫です、映画には出てきませんから(会場笑)。
MC:では、最後に村井さんお願いします。
村井:僕は両方なんですけど、役作りで誰とも喋らずにいることは苦しくて、でも、作品を撮っていく中で、早く終わってほしいですけど、終わらないでほしいなって思ったり、へんな感じでしたね。そんなエピソードでした(会場笑)。
MC:最後にメッセージをお願いします。
堂珍:この映画はラブストーリーもありますが、人間のひたむきにがんばっていく姿勢、そういうところの美しさや儚さが素敵だなと思っています。
高梨:映画の世界感がとても美しい作品です。最後は、暖かい気持ちになっていただけるのではないかと思っています。
石橋:それぞれの登場人物の微妙な感情が繊細に描かれています。ひとつひとつのカットが芸術的でとても素敵な作品になっています。
村井:この作品は、僕は音楽劇にも出演させていただき、映画版にも。音楽劇の時には、悪魔役だったんですけど、劇中では名前で呼ばれたことがなく、今回は人間の役で(会場笑)ほんとうに安堵しました。
辻監督:ずいぶんにぎやかな(舞台挨拶)で、映画がコメディーみたいな感じに思われた方が多いかと思いますが、非常にシリアスな作品です。先ほどのゴキブリも100匹じゃなくて、ほんとは1万匹くらいいて、石橋さんが来る前にすべて駆除しようとしたんですけど……。石橋さんが気がついたら、このシーンは撮れないと思って、心を鬼にしててん……ごめんなさい……。
石橋:知ってたんですか?
村井:普通に座らせて!
辻監督:スタッフに「ワンカットしか撮れないぞ!」って言って、カメラ3台を同時にまわして、でもすぐに気づかれたので……。そのシーンを観てもらうと、体が震えているのがわかると……。でも、そのことを思いながら観てもらいたくないんですけど(会場笑)。
村井:ほんとうに綺麗な場所なんですよ。
辻監督:杏奈さん、ごめんなさいね。
村井:僕は?(会場笑)
辻監督:観ていただければ、迫真の演技、渾身の力作になっていると思います。映画の中では(スタッフ、キャスト)みんな戦って、最高の作品が出来たと思っています。みなさん楽しんで観てください。
出演:堂珍嘉邦、高梨臨、石橋杏奈、村井良大/松岡充/高橋ひとみ
脚本・監督:辻仁成
制作・配給:キノフィルムズ
公開:5月17日(土)、新宿武蔵野館ほかにて全国順次ロードショー
©2014「醒めながら見る夢」製作委員会
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エンタメ : インタビュー/記者会見 記:尾崎 康元(asobist編集部) 2014 / 04 / 22