インタビュー/記者会見

本年度アカデミー賞・作品賞受賞作『それでも夜は明ける』
スティーヴ・マックィーン監督が来日!
同郷のゲスト、木村佳乃と意気投合!!

soredemo01.jpg本年度アカデミー賞主要部門最多受賞(作品賞・助演女優賞・脚色賞)の『それでも夜は明ける』。本作はブラッド・ピットが出演のみならずプロデューサーとしても名を連ね、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチらハリウッド超豪華スターが出演を熱望。数々の賞レースを席巻し、アカデミー賞受賞発表後に公開された日本でも、大ヒット公開中だ。
世界で高い評価を得ているイギリス人アーティストであり、本作の監督でもあるスティーヴ・マックィーン監督が、4月26日(土)より都内渋谷区・表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京にて開催される個展を記念して来日。
それに合わせて4月23日(火)には、都内中央区のTOHOシネマズ 日本橋にて本作の舞台挨拶が行なわれ、スティーヴ・マックィーン監督、さらに、本作を鑑賞し、深い共感を覚えたという女優の木村佳乃が特別ゲストとして登場。映画『ブラインドネス』など、海外作品への出演経験も持つ木村佳乃とマックィーン監督によるトークセッションが行なわれた。

soredemo02.jpg映画のプロモーションでは初の来日となったスティーヴ・マックィーン監督。公開7週目とあって、会場には2回以上鑑賞した観客が多く、「たくさんの参加応援をありがとう!」と監督も笑顔。
アカデミー賞作品賞の受賞した感想を聞かれると「疲れました(笑)。この作品が始動してから、本当に長い道のりだった。 “賞とりレース”からもう降りたいと思ったこともあった。でも取材や会見でのQ&Aを通して、皆さんがいかに<奴隷制>というテーマに情熱をもって関心を寄せてくれているかを知った。このテーマを改めて活発に議論していく機会になったので、報われたなと思う。表現者として、単純に答えられない問いを投げかけ、そのテーマと皆さんの橋渡しをするのが仕事だと思っているから」と手応えを語った。
これまで、アーティスト活動などで何度も来日している監督は、日本の魅力について「東京とパリはとても触発される街。デザインや街並みがすばらしい。会話の仕方も興味深いです。相手の話をきちんと聞く姿勢をもっている。僕の周りはいつも自分の話をするばかりだから、とても新鮮だ(笑)」とコメント。

soredemo03.jpg今回の舞台挨拶には、特別ゲストとして女優の木村佳乃が登場。『ブラインドネス』など海外作品への出演経験もある木村だが、マックィーン監督もカンヌ映画祭で『ブラインドネス』を鑑賞済みだという! 「今、一瞬“ブラインドネス(盲目)”になっていて気がつかなかったけど、言われてあのときの女優さんだとわかったよ! いろいろなことを忘れがちだけど、素晴らしい俳優、特に女優さんのことは覚えているものだよね(笑)」とジョーク交じりに木村の登場を喜んだ。

soredemo04.jpg「お世辞でも嬉しいです」という木村に「僕はお世辞を言わないことで有名だよ」と監督。実は二人とも同じロンドンの出身で意気投合! 監督の次回作についての話題では「ぜひ、オーディションを受けてみたい」という木村に対し、監督は「オーディションなんか必要ないよ」と返す。二人のタッグが見られる日も近い?

soredemo05.jpgそして、本作を鑑賞した木村は「たくさんのことを考えさせられる映画でした。冒頭で2人の子供と引き離されてしまう女性が出てきましたが、私にも娘が2人いるので、本当に心が痛みました。現実に起こった出来事だなんて信じられない。ルピタ・ニョンゴさんの演技も印象的。真に迫るもので素晴らしかったです」とコメント。監督も「ルピタやマイケル・ファスベンダーのように真実をダイレクトに表現できる役者はそうはいない」と絶賛した。

soredemo06.jpg偶然にも黒人初のアメリカ大統領になったオバマ大統領の来日のタイミングと重なった今回のイベント。アメリカの歴史での驚くべき真実を描いた本作で、黒人監督として初のアカデミー賞作品賞を受賞したことについては「嬉しいことだが、驚くべきことではない。黒人だろうが白人だろうがアジア人だろうが、背景がどうということではなく、機会があれば誰でも成し遂げられるはずだと思う。だからあえて『それがどうしたの?』と言いたい」と力強く語った。

soredemo07.jpg■ストーリー
1841年、南北戦争によって奴隷制度が廃止される前のニューヨーク。黒人音楽家ソロモン(キウェテル・イジョフォー)は、愛する家族とともに幸せな生活を送っていた。だがある日、ふたりの白人の裏切りにより、彼は拉致され、“奴隷”としてニューオーリンズの地へ売られてしまう。そこでソロモンを待っていたのは、狂信的な選民主義者エップス(マイケル・ファスベンダー)ら白人たちによる容赦ない差別と暴力だった。虐げられながらも、決して“希望”を失わないことを心に誓うソロモンだが、そのまま12年の月日が流れていく。そんな中、奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バス(ブラッド・ピット)との出会いが、ソロモンの運命を大きく変えていくが—。

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原作:ソロモン・ノーサップ『Twelve Years a Slave』
監督:スティーヴ・マックィーン
脚本:ジョン・リドリー
出演:キウェテル・イジョフォー、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ、ポール・ダノ、ポール・ジアマッティ、ルピタ・ニョンゴ、ブラッド・ピット、アルフレ・ウッダード
配給:ギャガ
公開:全国公開中!
公式HP:http://yo-akeru.gaga.ne.jp
 

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エンタメ インタビュー/記者会見   記:  2014 / 04 / 25

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