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インタビュー/記者会見
映画『ホテルコパン』初日舞台挨拶!
主演の市原隼人を始め、近藤芳正、前田公輝、栗原英雄、玄理
大谷幸広、李麗仙、そして脚本家一雫ライオン、門馬直人監督が登場!!
『ホテルコパン』は、1998年の長野オリンピックから18年がたった白馬村のホテルで巻き起こる”グランドホテル形式”の群像劇です。あの頃の活気を取り戻そうするホテルコパンに集った、理由あり10人のそれぞれの壮絶な人生の山場がぶつかり合っていく。主演に市原隼人さんを迎え、監督はこれまで短編映画で数々の賞を受賞してきた門馬直人監督による渾身の長編デビュー作となる。オリジナリティ溢れる多様なキャラクター、全員が絶望へと向かっていくストーリー、エンドロールを迎えたとき、あなたに押し迫る感情は、希望か?絶望か?
市原隼人主演の映画『ホテルコパン』が2月13日(土)に公開。その公開初日に、都内・新宿区のシネマート新宿にて、初日舞台挨拶が行われ、主演の市原隼人のほか、近藤芳正、前田公輝、栗原英雄、玄理、大谷幸広、李麗仙、そして脚本家一雫ライオン、門馬直人監督が登場した。
MC:まずは、ひとこと挨拶をお願いします。
市原:本日は劇場まで足を運んでいただきありがとうございます。内容はちょっとヘビーなんですけど、メッセージが込められています。撮影から約3年この日を楽しみにしていました。
近藤:もう何年前に撮影したのか、わからなくなっていましたけど、みんなで白馬で1週間ぐらい、あのホテルに泊まりながら撮影しました。さっき皆さんといっしょに、そこで(会場の客席)観ていたんですよ。いろんな光景が目に浮かび懐かしいです。映画の撮影とは関係なく、市川さんと山に登りました(笑)。みんなで飲んだり、いろんなことがあって、懐かしい思い出となりました。白馬はいいところです。長野ジャンプ台に、ぜひ行ってください!!
前田:台本をいただいた時と試写会を観た時とでは、角度の違う新しい映画になっていました。この作品をこんなにたくさんの方に観ていただけると思うと嬉しいです。
栗原:本日は、イチジクの会にお越しいただきありがとございます。(会場笑)やっと今日から『ホテルコパン』が旅に出ることになりました。皆さん立ち寄っていただきありがとございます。
玄理:3年前なんですけど、なんかいろいろ忘れちゃったよねって、みんなで控え室で話しをしていて、舞台挨拶を待っている間に市原さんが緊張したのか、パンチとかして……、
市原:緊張してたんだよ!
玄理:映画でもこんな感じだったって、市川さんを見てちょっといろいろと思い出しました。皆さん映画は面白かったですか?(会場拍手)何度でも観に来てください。
大谷:作品というのは観ていただいて初めて完成するものだと思っています。今日から完成した作品が皆さまの心の中に残っていくと思います。その感想などお友達に伝えてください。
李:13年の秋に撮影しましたので、すっかり忘れてしまっています。自分の役さえも忘れてしまって。舞台挨拶のご連絡をいただいてから、じわじわと思い出しました。
白馬での撮影でいちばん感動したのは、あのジャンプ台です。長野オリンピックの時に使ったジャンプ台。それ以来、オリンピックなど、ジャンプ競技だけはテレビで応援するようになりました。皆さんには、もちろん映画を応援していただきたいんですけど、ジャンプ台も凄いんですよ。ジャンプ台もよろしくお願いします。(会場笑)
一雫:脚本を書かせていただきました、一雫ライオンです。門馬監督と『ホテルコパン』の脚本を作り出したのは2011年、その当時はまだ門馬監督も私も今よりも駆け出しのころで、市原さんを始め、こんなに素敵な俳優さんたちに演じていただき、初日に多くの皆さんに観ていただけることを嬉しく思っています。
前田さんには作品中の彼女との会話の中で「なんでLINEなんだよ。ちゃんと話せよ」って書いたんですけど、この映画の宣伝にはTwitterやLINEやFacebookを存分に使って宣伝していただきたいと思っています。(会場笑)
門馬監督:初日にたくさんの方に観ていただき感無量です。作品を上映できるまでに5年の月日がかかって、最初の長編作品だったんですが、ほんとうに時間がかかりいつになったら公開できるんだろうって思っていたんですけど、便秘がやっと出たなという感じで……、汚い話ですみません。ありがとうございます。(会場笑)
MC:市原さんの役どころですけど、今までのイメージとは少し違った感じでしたが、この役への向き合い方はどのようなものでしたか?
市原:今までは外交的な役が多かったんですが、今回は内向的で会話をするにしても相手と話すのではなく、自分の中だけで解釈してしまう闇を抱えた人間なんです。食事をするシーンでは、嘔吐する場面がありましたが、台本には“食事がなかなか進まなくなる”ぐらいのことしか書かれていなかったんですけど、自分の中では精神的に受け入れられないことを、嘔吐してしまうことで表現をしたかったので、食事制限などをしました。
MC:門馬監督から見た市原さんはいかがでしたか?
門馬監督:市原さんは、役に入ろうとしていて、2日目の撮影後に、監督としてはみんなとコミュニケーションを取ろうかなと思っていましたが、市原くんが目を合わせてくれなくて、近藤さんは前半は明るい役ということもあって、みんなでニコニコ喋っているんですけど、彼はみんなとは関係を待たずに自分の世界だけに入ろうとしていました。過呼吸のシーンも大変だったと思います。狭いエレベーターの中では、本当に苦しい状態になっていました。自分を追い込んで演じていただいたと思っています。
MC:撮影中は、ずっと役に入り込んでいる感じですか?
市原:繊細な表現をする場面だったので、敬意を払って、役者として100%の演技はできないですけど、1%からコツコツと積み上げることによって、その状態に近づけるように、映画全体の“再生”というテーマをリアルに表現できればと思っていました。
MC:近藤さんが演じた桜木悟役は、前半と後半とではトーンが違いますけど、監督とのやり取りで覚えてることはありますか?
近藤:テンションあげてほしいといわれました。やたらと明るく元気よく。後半に関しては特にないです。
門馬監督:後半は、近藤さんにお任せしました。
MC:今日は、近藤さんは皆さんと一緒に会場で映画をご覧いただいたとのことですが、いかがでしたか?
近藤:恥ずかしい話になるんですけど、50歳を過ぎると本当にちょっとしたことで泣いちゃうんです。今回は初めて自分の出ているシーンで自分が泣いていました。(会場拍手)子供がいい演技をするんです。
MC:前田さんにお伺いします。女性に対しての優越感と同時にアレルギー反応を起こすという難しいキャラクターでしたが、演じてみていかがでしたか?
前田:初めてカップル役を演じさせていただきましたが、普通の男女ではなくて闇がある設定は嬉しかったですね。芝居上で芝居をするということは、あまり経験できることではありませんので。
MC:市原さんとの共演、現場ではいかがでしたか?
前田:嬉しかったです。僕は、ずっと(市原さんを)観ていたので、隼人くんって、呼べることが嬉しいです。ストイックに役作りをされていましたが、みんなと飲みに行ったりする時はやっぱりは隼人くんが引っ張っていく感じがあって、凄いなって思いました。
MC:栗原さん、今回は教祖役としてイメージ像の在り方と裸のシーンがあるということで、撮影中は毎朝ジョギングをして体を鍛えていたそうですが……。
栗原:ずっと部屋に閉じこもっているという役だったので、空いてる時間は外に出ようと思っていました。朝は早く起きて必ずジャンプ台まで行くんです。私はジャンプ台とは絡まないんですけど、この映画の中で印象に残るものだったので、それを焼き付けた上で演技をしたいなと思いました。
MC:玄理さん、少し異質感を放っているキャラクターだったと思いましたが、意識したこととかありますか?
玄理:監督に最後のシーン以外では一切笑わないでくれと言われたことですかね。冷たそうな役が結構多いんですよ(笑)。
MC:市原さんとのシーンで覚えてるところはありますか?
玄理:う〜ん、ふたりのシーン、キスシーンくらいですかね。
市原:やりましたね。
玄理:監督がリハーサルの時に「しちゃえ、しちゃえ」って。本当にキスをしなくてもカメラから見えないんですけど。
門馬監督:個人的に見たかったんだと思います(笑)。
MC:大谷さん、李さん、映画の中ではひときわ目立つ存在でしたけど、現場でいかがでしたか?
大谷:特別になにかをした訳ではないんですけど、李さんのそばでリアルマネージャーさんの動きを盗みまくるという感じでした。
李:優しく演じてくれましたね。
大谷:ありがとうございます。撮影では李さんといっしょにゴンドラに乗って、紅葉がとても綺麗でした。
李:綺麗な紅葉は記憶に残っています。
MC:(一雫)ライオンさん、今回の映画が監督との初タッグとなりますけど……。
一雫:『ホテルコパン』が最初の出会いでした。感覚が合う監督さんがいるからと紹介を受けて、それから公開まで5年が経っているので、その間にいろいろとほかの作品が世に出て、門馬監督とも話しているんですけど、昔の彼女に会うような照れくさい感じがしています。この作品がなかったら、こうやって生きていないなと思っています。
MC:門馬監督、3年ぶりにこのメンバーが集まって初日を迎えられて、いかがですか?
門馬監督:僕らにとって5年がかりの作品で、近藤さん、市原くんが出演をしてくださるという話から、急激に作品が動き出しました。この映画がなかったら、まだまだ長編作品はできていなかったと思います。そのおかげで二本の長編作品を撮らせていただいたりと、この作品には感謝しています。
MC:門馬監督、本当におめでとうございます。そして、おめでとうございます繋がりということで、先週2月6日に29歳の誕生日を迎えた市原隼人さん、おめでとうございます!誕生日ケーキのプレゼントがございます。(会場拍手)
市原:ありがとうございます。日々通過点で、死ぬまで芝居をやっていきたいと思います。
MC:最後にメッセージをお願いします。
市原:誕生日はお祝いすることは好きなんですけど、祝われるのは苦手です。
この映画は、本来は人に見せたくない一面を多く描いた作品です。人間臭くて痛々しいシーンもたくさんあります。テーマが“再生”ということから、過去の出来事で潰されそうになったり、ずっと苦しめられていたり、今回のこの映画同様に考え方ひとつで自分の背中を押す着火剤になるかもしれない。その希望を胸に持っていただけたらと思います。これからも『ホテルコパン』を可愛がっていただければ嬉しいです。
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出演:市原隼人
近藤芳正 大沢ひかる 前田公輝 水田芙美子 栗原英雄 玄理 大谷幸広 李麗仙 清水美沙
監督・編集:門馬直人
脚本:一雫ライオン
主題歌:「もう、行かなくちゃ。」新山詩織
音楽:Sayo Kosugi
製作:and pictures
製作プロダクション:and pictures
配給:クロックワークス
公式HP:hotelcopain.com
公開:2016年2月13日(土)シネマート新宿ほか全国順次公開
©2015 and pictures inc.
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エンタメ : インタビュー/記者会見 記:尾崎 康元(asobist編集部) 2016 / 02 / 16