インタビュー/記者会見

映画『愚行録』ジャパンプレミア開催!
妻夫木聡・満島ひかり
小出恵介・臼田あさ美・松本若菜・中村倫也・眞島秀和・濱田マリ・平田満&石川慶監督が登場。
満島ひかりが妻夫木聡に「頑張ります!愛しています!」とメール!!

gukoroku0122_001.jpg第73回ベネチア国際映画祭<オリゾンティ・コンペティション>部門正式上映作『愚行録』が、2月18日(土)公開前の1月22日(日)に、都内新宿区の新宿ピカデリーにてジャパンプレミアを開催。イベントには、妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、松本若菜、中村倫也、眞島秀和、濱田マリ、平田満ら豪華キャスト9名に石川慶監督を加えた総勢10名が登場した。

本作は、ミステリー文学界の魔術師・貫井徳郎による直木賞候補作の同名小説を原作とし、主人公・週刊誌の記者である田中役を妻夫木聡、田中の妹・光子役を満島ひかりが務めたほか、小出恵介、臼田あさ美、市川由衣、松本若菜、中村倫也、眞島秀和など超豪華実力派俳優が出演。また、ロマン・ポランスキーなどを輩出した名門・ポーランド国立映画大学で演出を学んだ異色の経歴を持つ石川慶が本作で監督デビューを果たした。

人間関係における秘められた羨望、嫉妬、見栄、駆け引き、日常的に積み重ねられた無意識の【愚行】(=愚かな行為)が複雑に絡み合い、見る者の人間性が極限まで試される戦慄の群像劇にして、予想を覆す展開に圧倒的な衝撃が走る、新たなる傑作ミステリーの誕生!

MC:まずは、ひとこと挨拶をお願いします。
妻夫木:今日は『愚行録』のジャパンプレミアにお越しいただきありがとうございました。楽しんでいただけましたか?って聞ける題材ではないですが、この“愚行”を、みなさんも味わっていただけたんじゃないかと思っています。
満島:みなさんこんばんは。今日は日曜日ですよね?日曜に来ていただきありがとうございます。私は撮影中は映像を観ないで撮影してるんですけど、出来上がった作品を観て美しい作品だなって。物語はちょっといろいろとありますが、たくさんの人の細かな表情が見られて良い作品だなって思いました。
小出:僕の役はとんでもない役ですが、本人は優しい人間なので、そこを憶えておいてください(笑)。
臼田:けっして爽やかな気持ちでお家に帰れる作品ではないと思いますが、本日は最後までお付き合いください。
松本:私も悪い人ではないので安心してください(笑)。
中村:どんな感じでお客さんが観終わった後に舞台に出て行けばよいのかなって思っていましたが、こんなにみなさんが晴れ晴れとしているとは思いませんでした。(会場笑)
眞島:友達想いの普通のサラリーマンを演じさせていただきました。さまざまな感想がおありかと思いますが、みなさん宣伝をお願いします。
濱田:私、この映画を試写会で観た後に“どよ〜ん”ってしましたが、心のどこかがスッキリとしました。それって「どういうこっちゃ」って思ったんですけど、みなさんはどのような感想をお持ちでしょうか?おひとりおひとりに伺いたい気持ちでいっぱいです。
平田:今日、生まれたばかりの映画です。みんさんのお力で育ててほしいなって思います。
石川監督:映画が完成して半年以上経っていますが、待ちにまった完成披露ということで、嬉しく思うと同時に「大丈夫かな?」って不安も感じています。でも感無量です。本日はお越しいただきありがとうございました。

gukoroku0122_002.jpgMC:妻夫木さん、本作では週刊誌の記者役を演じました。原作では聞き手として登場して姿を出さないですが、役作りはいかがでしたか?
妻夫木:ある新聞社にお願いして1日見学をさせていただきました。最後に事件記者の方に取材をさせていただきました。記者の方の多面的な部分を見ることができて、役作りの参考になりました。

gukoroku0122_003.jpgMC:満島さん、今回の光子は難しい役だったと思いますが、どのように演じられましたか?
満島:地上に足がつかないようにとか……、そんな感じです。光子の役をつかまないように、私も光子につかまれないように演じていました。具体的になってはいけない役だったので、どういう人にも見えなければいいなって。でも自分には実態があるので、なかなか満島ひかりを消す作業は難しいなって。生かしながら消えてくれないかなって。胸が痛むようなセリフがあって、廊下で練習をしていると、平田さんが「ひかりちゃん、胸がいたいでしょ?僕もそういった役の時は胸が痛かったんだよ」って、お声かけいただいて落ち着きました。

MC:妻夫木さん、満島さんとの撮影の中でのエピソードはありますか?
妻夫木:同じシーンは、3回位かな?
満島:ひとつカットさせていたので……。
妻夫木:ひかりちゃん!(会場笑)
ひかりちゃんとは共演も多いですし、兄弟役も初めてではなかったので役作りを考えずに現場にいられたことは救いでした。お互いがつかみ所のない役だったので、はっきり形ができてしまったら負けな映画だと思っていました。なるべく映画のことは話さないようになっていました。
満島:石川監督には、感覚的な話をしても全て拾って答えていただいて「こんなに丁寧は監督は、どういう映画を撮るんだろう?」って、期待と不安が混じった撮影でした。
そういった不安があった時に、妻夫木さんに「不安もあるけどなんか面白い感じがするから、頑張ります!愛しています!」って、メールしたら……、そんなこと言っちゃダメかな?大丈夫ですよね。メールを交換しながら撮影しました。

gukoroku0122_004.jpgMC:小出さん、今回は悪いセリフがたくさんありましたが……。
小出:気持ちがイイですね。ふだんは言えないので。でもカメラの向こうが唖然となってもこまるので、案配として難しい役だったのかな?サイコパスな役だったら女性もついてこないでしょうし。なにか魅力を携えようとしました。とにかく無邪気に嘘がなく。

gukoroku0122_005.jpgMC:臼田さん、宮村淳子という役はとがったセリフが多かったと思いますがいかがでしたか?臼田:淳子は、はっきりものを言うんですけど、逆に優しいのではないかと思ってしまうんです。ひとつの言葉の意味ではなくて、それ以外のたくさんの意味をはらんでいて、それをどのくらいの加減で出して相手にぶつければよいのだろうと悩みました。監督と確認しながら進めていきました。

gukoroku0122_006.jpgMC:松本さんが演じられた夏原は学校のマドンナ的な存在でしたがいかがでしたか?
松本:私と田向(小出)は、みんなの記憶の中に出てくる人物だったので、いくらでも悪くできるといった中で監督とも話しましたが、観てくださる10人中8人が夏原は最低と思っても残りの2人が、そんなに悪くないよねって思っていただけたらイイよねって。夏原最低は、私には褒め言葉になります。投げかけてください。

gukoroku0122_007.jpgMC:中村さんは、尾形を演じる上で20代から30代までを演じ分けられましたがいかがでしたか?
中村:尾形の若いころの生き方や考え方が“あるある”だなって思いました。面倒ごとを嫌ったり。若いので自分の人格の芯がしっかりしていないんです。その後、時代を経て37歳くらいの家庭もあり社会に出ている役だったので、監督からは“疲れてる感”を出して欲しいといわれました。その中で大好きな夏原さんの話を聞かせてということから、久しぶりに目が輝いているといった感じです。

gukoroku0122_008.jpgMC:眞島さん、田向(小出)との悪友ぶりが印象的ですが、渡辺を演じていかがでしたか?
眞島:会話の内容はバカな話をしていますが、大学から同期入社の楽しかった思い出を共有している親友なんだと思い、その部分を大切に演じました。
小出:ひどいことやってたね。(会場笑)
眞島:2人には友情があって「なんで殺されたんだろう?」って思わないと言えないセリフがいくつかありました。

gukoroku0122_009.jpgMC:濱田さんは、武志(妻夫木)と光子(満島)を繋いでゆく弁護士の役でしたがいかがでしたか?
濱田:みなさんが“愚行”を繰り広げている中、弁護士という役柄からまともな感じですが、扱っているものから根が深かったりと救い様のない案件だったので、弁護士らしい弁護士ではなく女性らしい母親のような優しい弁護士になれたらという思いで演じました。

gukoroku0122_010.jpgMC:平田さんの演じる精神科医・杉田と光子(満島)とのシーンは、息を呑みましたが……。
平田:とても繊細なカメラワークと照明と演出と、満島さんが難しい役柄ということは分かっていましたので、とにかく邪魔しないようにと(笑)、ヘタな動きはしないように、それだけを考えていました。ある大学の精神科医の先生のところに伺いましたが、僕が質問する間、ずっと僕を観察しているんです。ニコニコしながらこちらを観察しているところが妙な感じだったので、それを参考にして演じました。

gukoroku0122_011.jpgMC:石川監督、長編デビュー作ですが撮影はいかがでしたか?
石川監督:各キャストのみなさんが今までに見たことのない表情を出していただけたことが一番嬉しいことでした。満島さんが言われているように、この監督はどこか分からないけど新しいことをやろうとしているのかな?っていう雰囲気が現場にあり、みなさんに温かく見守っていただいた感じでした。それがスクリーンに焼き付いて力強さになったのかなと思っています。

MC:ここからは、みなさんご自身の“愚行”を伺えればと思っています。
妻夫木:振り返ったら山ほどありますよね?
前の舞台で自分が差し入れしたビールのワンケースを自分の控え室に入れちゃいました。(会場笑)
満島:映画に出させていただくようになった5〜6年位前は、舞台挨拶の時にずっとこういう顔(写真参考)しかしていませんでした。写真にもその顔しか写っていませんでした。妻夫木さんに舞台袖で「マスコミの人もみんな毎日いろいろな取材をしてここに来てるの。怒っているんじゃなくてちょっと疲れた顔をしているんだよ。ちゃんと大人の対応をしないとダメだよ」って、怒られたことがあります。(マスコミ笑)

gukoroku0122_012.jpg小出:映画の番宣で、臼田さんと一緒に出させていただいて「結婚するんですか?」って伺ったら「しますよ」って。その2日後に結婚されたんですけど、なんであの2日の間にプロポーズしなかったんだろうって悔やんでます。
妻夫木:それ“愚行”じゃないよね?プロポーズしてたら“愚行”だよね。(会場笑)
臼田:携帯電話を洗濯機で洗ってしまったんです。新年だったので混んでるかなと思って修理に出かけたくなくて、数日間、音信不通でした。携帯電話がない数日を気持ちよく過ごしました。ご迷惑をかけた方々、すみませんでした。
松本:電車で座席がいっぱいで立っていました。前にお洒落でイケメンが座っていたんですが、その人が立ち上がり耳元で囁くんです。「チャックが開いているので席を変わります」って。すごく恥ずかしかったんですけど「ありがとうございます」って座りましたが、その場で上げるのは恥ずかしくてカバンで隠しました。そんな恥ずかしい思いをしたんですけど、今年に入ってまたやってます。(会場笑)
中村:去年の12月31日に年が明けたら初詣に行ってみるかって予定を立てたんですけど、あまりの寒さに家から10歩くらい出たところで戻ってきました。今年は計画を立てただけで満足をしてしまう“愚行”を直したいです。以上です!!
眞島:新年明けて早々二日酔いでした。二日酔いになる度に「二度と飲まないぞ!」って、次の日の夕方近くまでのたうち回って思うんですけど……。今年もまた“愚行”でした。
濱田:去年の海外にお仕事に行った時のお話です。旅先から必ず家族にモーニングコールをするんですけど、その時は忘れてしまいました。10時くらいに娘からラインが入りました。韓国には時差がありません。「やっちまったー。今起きた。」って。娘は高校3年生で、無遅刻無欠席で皆勤を目指していたんです。私だけが悪いわけではないんですけど、共犯者。非常に残念な、これが“愚行”ということでよろしいでしょうか?悔しいです。
平田:正月早々、家族が集まって賑やかな時間を過ごして帰った後、朝早くに起きてアミの中にゴミを入れるセッティングをしてゴミを捨てました。とても清々しい気持ちで今年1年迎えるぞって。夕方外出から帰ってきたら、日にちが違ってますって張り紙がしてありました。すぐに自治会の班長さんに謝りに行きました。

その後、フォトセッションに。
手を振るのは映画のイメージに合わないと手が固まった感じでムービーカメラに対応。
客席からは笑いが……。

gukoroku0122_014.jpgMC:最後に主演の妻夫木さんにメッセージをお願いします。
妻夫木:作品は重いお話ですが、最後にみなさんに笑いを提供させていただけて、ほっとしております。(会場から拍手)
いろいろな種類の映画がありますが、こういった挑戦的な映画も必要だと思いますし、観ていただいた方に「この映画の意味ってなんだろう?」って、考えていただけれるものがないとダメなんじゃないかって思っています。石川監督のデビュー作ですが、才能のある方だと思いますし、人間の愚かさをまじまじと見つめさせられて、僕自身もお客さん自身ももっと人間を知るべきなんだなって感じたことです。なにかこの映画から得るものがあれば嬉しいです。

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監督・編集:石川 慶
出演:
妻夫木 聡 満島ひかり
小出恵介 臼田あさ美 市川由衣 松本若菜 中村倫也 眞島秀和 濱田マリ 平田 満
原作:『愚行録』貫井徳郎 
脚本:向井康介 
音楽:大間々 昂 
配給:ワーナー・ブラザース映画/オフィス北野
公式HP:gukoroku.jp
公開:2017年2月18日(土)、全国ロードショー

©2017「愚行録」製作委員会

 



 











エンタメ インタビュー/記者会見   記:  2017 / 01 / 24

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