インタビュー/記者会見

映画『みとりし』
新任の医者・早川奏太役の
高崎翔太にインタビュー!
「医者という本来の仕事を見失わないように」

mitori1909_001.jpg 人生最期の時、どこで旅立ちたいですか? 大切な人の最期の時、どのように送りたいですか?
交通事故で娘を亡くした定年間際のビジネスマン・柴 久生(しばひさお(榎木孝明)。自殺を図ろうとした彼の耳に聞こえた「生きろ」の声。それは友人・川島の最期の時の声だと彼の“看取り士”だったという女性から聞かされる。“看取り士”とは、最期に残された時間を旅立つ人、見送る人に寄り添い、支える人のことだった。5年後、柴は岡山・備中高梁でセカンドライフを“看取り士”として、9才の時に母を亡くした23才の新人・高村みのり(村上穂乃佳)たちと最期の時を迎える人々を温かく支えているのだった。
高齢化社会となり、また、人間関係が希薄な今だからこそ考えなければならない、如何に死の瞬間を迎えるのか?
一般社団法人「日本看取り士会」の代表理事を務め、多くの方を看取り、温かい時間を共に過ごしてきた柴田久美子さんの経験が本作の原案である。
主人公・柴 久生の生き方を通して「如何に生き、死を迎えるか」の意味を伝える。そんな死生観をテーマにした企画に賛同した榎木孝明が自ら出演を決め、新人看取り士・高村みのり役を1,200人のオーディションから選ばれた新進女優・村上穂乃佳が演じる。斉藤暁、つみきみほ、宇梶剛士、櫻井淳子等が脇を固め、監督は『ママ、ごはんまだ?』(17)等を手掛ける白羽弥仁。やさしく、豊かな時間が流れる岡山県備中高梁を舞台に最期を見守る看取り士の姿から、“生きる希望”に共感できる作品が完成した。今回は新任の医者・早川奏太役の高崎翔太に、本作について話を聞いた。

「看取り士」とは?
誰にでもおとずれる最期の時、住み慣れた自宅や、本人の希望する形で、温かい死を迎えるために、旅立つ人、見送る人をサポートし、医療行為はしないけれどもそれぞれの心に寄り添いながら見届ける人。現在、日本には約600人の看取り士が活躍している。(「日本看取り士会」調べ)

mitori1909_002.jpg 尾崎:“看取り士”という職業をこの作品を通して初めて知りましたが、高崎さんはいかがでしたか?また、その職業についてどう思われましたか?
高崎:僕もこの作品に携わるまでは、まったく知りませんでした。最初に本作の原案である柴田久美子さんの本を読ませていただきました。作品を撮り終えて感じたことは、旅立つ人の幸せな最期の時と残される人たちが同じ気持ちを共有することのお手伝いをする職業なんだなと思いました。

尾崎:今回の医者という役については、いかがでしたか?
高崎:この作品で医者を演じることは難しいなと思いました。僕は医者という病気を治す立場で、(胃ろうなど)延命治療を勧めることが多いです。患者が苦痛を伴わない亡くなり方を選ぶということは理解できますが、医者がそれを選ぶことは諦めなのではないかという思いがありました。最期の時を迎える人たちが、どのように撮影されていくのか?医者としての立場から考えさせられる部分がありました。

mitori1909_007.jpg 尾崎:医者という役は、初めてでしたか?
高崎:『ブラックジャックによろしく』という舞台で演じました。医療系の物語は、命を救うために切磋琢磨することが基本ですが、今回もそういう思いをしっかりと持って、看取り士の物語ではありますが、医者として救える命ならば救いたいという気持ちを忘れないように、看取り士サイドにより過ぎて、自分の医者という本来の仕事を見失わないように、繊細に演じたいなと思いました。

尾崎:作品の中にそれぞれ事情の違う3つの家族が登場しますが……。
高崎:最初は、不慣れな新人医師が死ということに慣れていなくて、家族のいる前で泣いてしまうんですけど、そこから、ちゃんと作品の中で成長していくんだという思いで演じました。最後の家族の場合は本来の寿命ではないところもあって、僕個人としても役としても辛かったですね。出来たら医者として救ってあげたかったです。

mitori1909_003.jpg 尾崎:今回の作品の舞台となった、岡山県備中高梁市での撮影はいかがでしたか? 
高崎:他のドラマで岡山で撮影をしていて、その後もバラエティ番組で岡山に行きました。それから今回の作品も岡山で撮影と、偶然なんですけど、その時期は岡山に行くことが多かったです。今回、岡山県の高梁市で撮影をしましたが、同じ高梁市で以前のドラマでは亡くなる役でした。不思議な繋がりを感じました。
岡山県の郷土料理「ままかり」や「きびだんご」など、前の撮影の時に岡山の美味しいものをいただいていたので、今回のロケでは、普通の居酒屋に……(笑)。

尾崎:監督とその他の出演者について、印象やエピソードなどをお聞かせください。
白羽弥仁監督の印象は?
高崎:メチャクチャ撮るのが早いです。だいたいワンテイクで終了します。よく飲みに行かせていただき、色々とお話を伺いましたが「面白い人生を歩んでいる人」だなと(笑)。とても気さくな方です。最初は二人で飲みに行ったんですけど、監督の恋愛話だけで盛り上がりました。2回目は、偶然にも仁科貴さんが僕たちの前を通り過ぎて……(笑)。仁科さんもお誘いして一緒に飲みに行きました。楽しかったです。

mitori1909_004.jpg 尾崎:榎木孝明さんの印象はいかがでしたか?
高崎:待ち時間にも気さくに話しかけていただいて、古武術を実際にやっていただいたりと貴重な経験をたくさんさせていただきました。ポスターなどで使われている「みとりし」という今回の映画のタイトルの題字は榎木さん自身で書かれていて、右手で書くと達筆すぎるからと左手で書かれていました。

尾崎:村上穂乃佳さんの印象はいかがでしたか?
高崎:村上さんは、“看取り士”という職業に真摯に向き合っていました。実際に“看取り士”を目指す人が受講する講座を受けられていて、亡くなる寸前まで笑って見送ってあげる練習や看取られる側の役も体験するなど、熱心に勉強をされていました。映画の中でも同じようなシーンが描かれています。とても素敵な方でした。

mitori1909_005.jpg 尾崎:映画のキャッチコピーで、あなたは、どこで「旅立ちたい」ですか?あなたは最後のときに誰にそばにいてほしいですか?という言葉がありますが、高崎さんは、どこで「旅立ちたい」ですか?
高崎:う
ん、考えたこともないですね……。突然が良いですね。
尾崎:場所ではなくて?
高崎:どこで亡くなったかも分からないような、突然。

尾崎:今後の活動などお聞かせくださいください。
高崎:主演を務める映画『恋するアンチヒーロー THE MOVIE』が8月30日(金)から都内シネマート新宿で上映されています。舞台『おそ松さん on STAGE 
SIX MEN’S SHOW TIME 3』が、兵庫は、2019年11月21日(木)〜11月24日(日) あましんアルカイックホールと東京では2019年11月28日(木)12月8日(日) 舞浜アンフィシアターで上演されます。それから「高崎翔太バースデーイベント2019」が9月21日(土)に東京、9月23日(月・祝)に大阪であります。他、ドラマ等にも出演していますので、ツイッターで確認してください。よろしくお願いします。

mitori1909_006.jpg 尾崎:それでは最後に映画についてメッセージをお願いします。
高崎:映画『みとりし』は、命を題材にした作品ですが、どこで旅立ちたい?誰に看取られたい?といった言葉にもある、大切な人を大切にしたいと思える作品になっています。映画を観て「良いな」と思われたら、大切な家族や恋人、友達に紹介していただきたいなと思います。この作品を大切な人と共有していただけたら素敵だなと。是非とも劇場で観ていただければと思います。

【関連情報】シネマピア/みとりし


★9月14日(土)10時からの回上映後及び13時からの回上映前に有楽町スバル座にて公開記念舞台挨拶の実施が決定!
登壇者:榎木孝明、村上穂乃佳、高崎翔太、櫻井淳子(以上、出演者)、白羽弥仁(監督)、柴田久美子(原案)



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出演:榎木孝明 村上穂乃佳
高崎翔太 斉藤暁 大方斐紗子 堀田眞三 片桐夕子 石濱朗 仁科貴 みかん 西沢仁太 藤重政孝 杉本有美 松永渚 大地泰仁 白石糸 川下大洋 河合美智子 つみきみほ 金山一彦 宇梶剛士 櫻井淳子
原案・企画:柴田久美子
企画:榎木孝明 嶋田豪
統括プロデューサー:嶋田豪
プロデューサー:高瀬博行
音楽:妹尾武
撮影:藍河兼一
照明:鈴村真琴
録音:西岡正巳
美術:阿久津桂
編集:目見田健
音響効果:丹雄二
主題歌:「サクラの約束」(歌:宮下舞花 作詩・作曲:犬飼伸二)
音楽プロデューサー:犬飼伸二
特別協力:(一社)日本看取り士会 (一社)在宅ホスピスなごみの里
後援:(公社)日本医師会
協力:池本助夫 正好文化事業股份有限公司 泰邦株式会社 特許業務法人オンダ国際特許事務所 上村邦子 株式会社北陽 株式会社佼成出版社 高梁市観光協会
キャスティング:クリエイターズ・フィールド
制作プロダクション:アイエス・フィールド
監督・脚本:白羽弥仁
公式サイト:http://is-field.com/mitori-movie/
公開:9月13日(金)有楽町スバル座ほか全国順次ロードショー

©2019「みとりし」製作委員会 2019

 














エンタメ インタビュー/記者会見   記:  2019 / 09 / 07

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