勝手に読書録

アクアマリンの神殿

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作者名:海堂 尊
ジャンル:ミステリ
出版:角川書店

アクアマリンの神殿


楽しく読めましたとも!
本作の刊行告知を聞くが早いか、高鳴る胸を抑えつつ某アマ○ンで先行予約のボタン、ボチッとしておいた本作が届いたのである。わくわくの高まり如何ばかりか、そこから空想域を共有いただきたい。
本作は紛れもなく『モルフェウスの領域』の続編として位置づけられるわけだが、であればこそ『モルフェウス……』のその後に必要以上の期待が膨らむわけで、それはもう、1ページ目からそのストーリー進捗が気にかかって、胸の内の「ワクワク」がどう解消されていくのかということばかりに意識が終始支配されてしまう。

読みだして間もなく気づくのは『モルフェウス……』はれっきとした大人の女性がストーリーの進行役だったんだが、本作のメインは言ってみれば思春期にさしかかった少年だということ。なればこそ周辺の様々には思春期ラブロマンのような淡甘くてほの酸っぱい空気も漂う。この少年がかつては“メディウム液”に浸かって「凍眠」していたという設定を外せば、そこには当然紡がれるだろう日常のよしなしごとも、それはそれで退屈もなく楽しめる。

「思春期ラブロマン」というのは決して作品批判ではなく、それは素敵な思春期ストーリーを片方で展開しつつ、「医」と「倫理」の絶対矛盾もしっかり枠組みに入れ込み、人間の真実もきちんと編み込むという件の海堂ワールドは堅固健在で、であるが故に「凍眠」という二作の大前提を荒唐無稽領域から画然と遠ざけている。

では読み始めの「ワクワク」はどう解消されたかというと……
さてどうだろう?
幾ばくかの「肩すかし」感は否めない。では何をどう期待していたのかと問われれば言葉に詰まってしまうわけだが、凡なる者が思惑をはるかに超えた奇想天外を期待しなかったかと言えば、それは作家様の「鬼才」をやはり待望していたことは間違いない。

あ、いや、正直に言ってしまえ!
さらに続きが読みたい!!

よくあるよね。
「さてここからはまた別のお話し、続きはまた今度」みたいなの。虫さされが痒いけど、掻くと体中、全部痒くなるから、掻かずに我慢、って?
それって、やーよね。
とかなんとか言いながら「アンの青春」はちゃんと書かれたわけで、“カイカイ”の責任は、やっぱり、とってもらいたい。

今度でいいから!!!












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