はいコチラ、酔っぱライ部

散歩と雑学は僕も大好き

2015 / 05 / 12

台風が来るという。「5月に台風が来るなんてやはり温暖化が進んでいるのか?……」などと書き出そうとして「待てよ」と調べて、やはり軽率なことは書かなくてよかった、と胸をなで下ろした。

気象庁のデータをみたら2003年に一度、さかのぼれば1965年にも一度、5月の台風が日本列島に上陸していたからだ。

「上陸はしないまでもこんな時期に発生することはなかったのでは?」という点を調べてみても同じ。1950年代以降のデータでもずいぶん昔から季節の早い時期に発生することはあったようだ。

年間の上陸数で見ると2004年がすごい。台風が10回も日本列島に上陸して大きな被害を残していてWikipediaにも「2004年の台風集中上陸」なんていうトピックが立っている。そうだったっけ? 人間の記憶は本当に曖昧だ。

d20150512_pic1.jpg
今回は「セビーチェ」です。これ、中南米の名物料理なんですよ。
どんな一皿&作り方は後半でどうぞ
それにしても今年は春が短かった。ついこの間フード付きの冬用ミリタリーコートを洗濯屋「ポニー」に出したと思ったらいきなり半袖Tシャツの生活に突入して、スプリングコートを着る間がない。

10年くらい前に買った薄いブルーのスプリングコートは生地は傷んでいるもののまだまだ現役で、冬が終わり、暑くも寒くもない季節にこういう明るい色のコートを着たくなるのは「季節を楽しむ」気分が強く感じられてとても好きなのだが、今年はこのコートを引っ張り出したものの、ほとんど手で持って歩いていて、そうこうするうちにタンクトップにTシャツの生活が始まってしまった。

夏は夏でけして嫌いではないけれど、春が短いのはつまらない。朝晩が冷えるわりに昼は暖かく、春の陽光の下、夏のように汗まみれになることも蚊に刺されることもなく、テラスで白ワインを飲めるような季節感はやはり何物にも代えがたい。

春というと思い出すのは60年代英国のバンド、ザ・シャドウズの「春がいっぱい」で、4月頃にこの曲を聴きながらの「昼から白ワイン」がたまらない。だからこの曲を聴く季節が短いのは実に残念なのである。

この「春がいっぱい」は「Spring is Nearly Here」の邦訳で、実にうまい訳だと思う。久しぶりに聴きたいけれど自分ではいい音源を持っていなかったのでネットで検索していたら、何とニール・ヤングとランディ・バックマンの二人が演奏しているバージョンがあって驚いた。しかもなかなかいい。

ニール・ヤングがこんな曲をカバーするのはきっと若い頃にシャドウズが好きだったからだろう。ジョン・レノンの「シャドウズが登場するまで、イギリスには聴く価値のある音楽はなかった」というコメントに通じる気持に違いない。

しかしこの「春がいっぱい」って日本でしか流行らなかったんだよな、でもそういえばジェフ・ベックも演奏していなかったっけ? と思って探したが、ない。おかしいな、と持っているジェフ・ベックのクロニクル的編集CDボックスの曲名を見ていて思い出した。シャドウズはシャドウズでもジェフが演奏していたのは「Sleep Walk」。似ている曲想なので勘違いしたらしい。イメルダ・メイとのライブ映像でも演奏している。

ところでオリジナルのSleep Walkを演奏しているのはサント&ジョニーで、これはこれで渋いのだが、僕が好きなのはエイモス・ギャレット版。一度だけ下北沢の小さなライブハウスで生で聴いて感動した。

そのライブハウスではジェフ・マルダーも見たし、マリア・マルダーのライブも(夫婦だけど別々にw)聴いた。「ああ、そういえばずいぶんライブも見ていない、見に行きたいなぁ」と先日も下北沢を歩きながら思ったものだ。

下北沢は20代の頃、歩いて20分ほどの風呂屋の裏に住んでいたせいで、よく呑みに出かけた街である。そのころ明け方まで呑んでいた店も今はほとんど無くなった。

ここ数年よく行くのは「とりとんくん(鶏・豚・燻)」というちょっと前に見つけた燻製居酒屋で、旨いわりにちょっと安めなので重宝している。入り口脇に燻製室を備えた珍店。たしか最初は下北沢にしかなかったのに調べてみたら津田沼にも錦糸町にも新宿にも、そして渋谷にも進出しているらしい。

新宿と渋谷の店は「とととりとん」=「魚(とと)・鶏(とり)・豚(とん)」だとか。3500円でノミホだって。今度行ってみよう(笑)。

というわけで今回のかんたんレシピは「セビーチェ」。夕方、スーパーで売れ残った刺身を合体させて作られた(と思われる)「刺身ブツ盛」を使った一品です。初夏の夕餉に最適な、毎日食べても飽きず、しかも安い。お勧め。

d20150512_pic2.jpgと、今回こんな風にあっちへフラフラこっちへフラフラ、という文章になったのは現在「世田谷文学館」で開催中の「植草甚一スクラップブック」展を見に行ったからなんだなぁ、というのはナイショにしておこう。散歩と雑学、僕も大好きです(笑)。

しかしリンクがたくさん貼れて楽しい。植草さんが今の時代に生きていたら彼のWEBコラムはリンクだらけでたいへんなことになっただろう。そう言うことを考えるのも楽しいですね。

次回更新は5月26日の予定です。

【Panja MEMO】
台風の上陸数(気象庁) 

台風の発生数(気象庁) 

2004年の台風集中上陸(Wikipedia) 

●春がいっぱい/ザ・シャドウズ版


Spring Is Nearly Here(春がいっぱい)/Neil Young and Randy Bachman版 
ひずんだギターの音を出しているのがたぶんニール・ヤングでしょう。
ランディ・バックマンはゲス・フー、バックマン・ターナー・オーバードライブなどにいたギタリスト。これはこれでなかなか。

●The Guess Who/American Woman/No Time
ゲス・フーといえばこれか

これ


●Bachman Turner Overdrive -/You Aint Seen Nothing Yet
バックマン・ターナー・オーバードライブといえばこれ

ちなみにこの曲名は1950年の映画「ジョルスン物語」中のアル・ジョルスンによるセリフから。「お楽しみはこれからだ」と訳されたことでも有名。

●The Shadows - The Final Tour Live (2004)
再結成ツアーのビデオ。ものすごくきれいな映像と音で驚きました。
日本でのライブじゃないのでやっぱり「春がいっぱい」は演っていません(笑)。


●Sleep Walk/Santo & Johnny
こちらがオリジナル。渋い。


●Sleep Walk /Jeff Beck
いい音。しかしその衣装はなんとかならなかったものか(笑)。


●Sleep Walk /Amos Garrett
僕の好きなエイモス・ギャレット版。


とりとんくん 
店員さんの元気と愛想の良さも好感♪

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