ikkieの音楽総研

第280回 洋楽編 Paul Gilbert ―― 超絶技巧とポップなメロディセンスが自然に同居! 才能あふれるギター求道者、ポール・ギルバート

2021 / 02 / 16

先日の地震では東京もかなり揺れて、ほんとにびっくりしました。コロナ禍もまだ収まらない中、これ以上の被害が出ないよう、祈るばかりです……。さて、今回の音楽総研はMR.BIGなどのギタリストとして知られる、ポール・ギルバート をご紹介!

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ポール・ギルバートはイリノイ州出身のアメリカ人アーティスト。先述したとおり、ポールはMR.BIGでの活動がよく知られていますが、デビューは86年のRACER X なるバンド。RACER Xは若手の超有望株だったポール・ギルバートを売り出すために作られたという側面もあり、アルバムにはポールの超絶ギターがフィーチャーされていて、あのイングヴェイ・マルムスティーンより速いだのと、ギター・キッズやHR/HMファンの間で話題になっていました。俺も興味を持って聴いてはみたものの……、たしかにギターは凄かったけど、ヴォーカルの歌い方や曲が好みではなくて、まったく気に入らず。ポールのファンになったのは彼がMR.BIGに加入してからでした。RACER Xは今になって聴くとB級メタルバンドの匂いがプンプンして(褒めています)、けっこう好きなんだけどね。

MR.BIGは、デビュー前こそポールとビリー・シーン (B)との超絶技巧派コンビが話題の中心だったものの、ふたを開けてみればエリック・マーティンのソウルフルなヴォーカルが中心の歌ものハードロックバンドで、ポールのギターもかなり控えめ。MR.BIGのデビュー当時、「他のメンバー達がヴォーカルメロディを優先させるのが新鮮だった、RACER Xの頃はヴォーカルを乗せておけば大丈夫だろ、くらいにしか思っていなかった」とインタビューで話していたポールも、他のメンバーに感化されてメロディセンスが開眼したのか、セカンドアルバム 以降はRACER X時代のポールからは想像がつかないようなポップでメロディアスな曲を発表していく。とはいえ、テクニカルなプレイを止めたわけではなく、超絶プレイは健在で、変わらずギター・キッズを刺激し続ける存在でした。

楽曲もプレイも素晴らしく、それぞれのメンバーのキャラクターも良かったMR.BIGは人気バンドになったものの、96年に活動を停止してしまう。その間にポールは自分で歌も歌うソロ活動を開始。97年に発表されたソロアルバム は、当時のポールが影響を口にしていたENUFF Z'NUFF なんかを彷彿とさせるキャッチーなハードポップで、なるほどこういうことがやりたかったのかと、すごく納得したものでした。実は、なんだかポールの曲が浮いてきているな、と思っていたんだよね。ポップすぎるかも、とも。個性的なメンバーが集まったMR.BIGでは、それもまた良し、ではあったんだけど、エリックには合わなかったからポールが歌った、なんて曲 があったりするとね......、ファンとしてはちょっと心配だったりもしたのです。

『Girls Who Can Read Your Mind』
97年のソロアルバムから、99年のライヴバージョンで。いやー良い曲!
ヴォーカルもなかなか堂に入ってるよね

 


ポールの歌は、まあ、エリック並みに上手いとはとても言えなかったけど、ソロアルバムに収録されているような楽曲にはマッチしていると思う。そして、その楽曲がまた良いんだよねえ。ヴォーカルを乗せておけば大丈夫だろ、なんて言っていた人が書いたとはとても思えないほどメロディアスで、ハーモニーもたっぷり。超絶プレイももちろんあったし、これぞポール・ギルバート、という力作だった。当時のインタビューからは、好きなことが思いっきりやれているという充実感が感じられて、なんだかこちらも嬉しくなったっけ。

『Girl Crazy』
この曲が俺のフェイヴァリット! なんて思っていたら、なんとENUFF Z'NUFFのメンバーが作曲してるんだって。
ちなみに、先に紹介した『Girls Who Can Read Your Mind』の歌詞には
ENUFF Z'NUFFのドニー・ヴィーの名前が登場

 


その後、MR.BIGは99年に活動再開を果たすも、ポールは復帰せず、ソロ活動と並行してRACER Xを再結成 。復活したRACER Xはメンバーそれぞれがキャリアを積んだこともあってか(ドラマーのスコット・トラヴィスはなんとJUDAS PRIESTに加入)、以前よりも楽曲の完成度が高くなっており、ちょっと同じバンドには聴こえないほど。そして、ソロでのポップなポールとは全然違うし、MR.BIGとも違う。ポールの才能には驚かされるばかりだ。

『I Own A Building』
現時点での最新作から。もともと歌詞も付けてヴォーカルメロディとして作曲したものをスライドで弾いているとのこと。
なんという表現力!

 


その後、紆余曲折ありつつもポールはMR.BIGに復帰。これは嬉しいニュースだったけど、パット・トーピーが亡くなって以降は、MR.BIGとしての活動は停止したまま......。ソロ活動は相変わらず熱心に行っていて、ヴォーカルメロディをスライドバーで弾くといったチャレンジなど、ギター求道者的なところも変わらない。個人的にはMR.BIGの活動再開も期待してはいるけど......、以前のインタビューで、ツアー中のホテルが同室だったというエリックが、「ポールはホテルの部屋でもずっと練習しているんだ。たまに耐えられなくなるほど(笑)!」と、良い話のように話していたのに対し、MR.BIGを脱退していた当時のポールは、「エリックは、ゲッ、まだ弾いてるのかよ、なんて言うんだよ!」と、心外だった様子で話しており、そのことが原因だとは言わないけど、こういうすれ違いは意外と根が深いんじゃないかな、と感じている。また一緒にやってほしいんだけどなあ。

 



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