インタビュー/記者会見

映画『天国からのエール』初日舞台挨拶に阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ、
矢野聖人、森崎ウィン、野村周平、熊澤誓人監督が登場
阿部寛が主人公のモデル・仲宗根陽夫人からの手紙に感涙!

沖縄県・本部町(もとぶちょう)にある、すべてが無料の音楽スタジオ。それは、小さな弁当屋を営むひとりの男が、自らの余命を知りながら、未来を生きる若者たちへ託した、最後のエールだった……。
本作は沖縄の実在の音楽スタジオ『あじさい音楽村』の創設者、“ニイニイ”こと仲宗根陽(なかそね・ひかる)さんを阿部寛が演じた実話映画。
公開初日となる10月1日(土)、都内の新宿バルト9にて主演の阿部寛をはじめミムラ、桜庭ななみ、矢野聖人、森崎ウィン、野村周平と熊澤誓人監督が登場し舞台挨拶が行なわれ、さらに、阿部が演じた主人公のモデルとなった仲宗根陽さんの夫人・美幸さんがスペシャルゲストとして登場した。


tengoku202.jpg●まずはご挨拶をお願いします。
(会場からは“陽さーん”’の声が)
阿部:(会場からの声援に…)いきなりーー(笑)。
今日はほんとうにありがとうございます。昨年の11月から沖縄の、実際に仲宗根さんが生活をされていた『あじさい音楽村』で撮影をさせていただきました。多くの若者を大切にされた方を、亡くなられて1年も経たないうちに東京から来た、いち俳優が“ニイニイ”と呼ばれる役を演じることにプレッシャーを感じましたが、地元の方、奥さん、お母さん、若者たちと、いろいろな方に支えられながら演じて来ました。彼は「夢をあきらめるな」と言い続け、今も『あじさい音楽村』で多くの若者が夢を目指して頑張っています。この映画がみなさんのもとに届き、いろいろなことを感じていただき、この輪が天国に広がることを望んでいます。

●仲宗根さんが若者たちに伝えたかったこととは何だったと思いますか?
阿部:
自分の可能性を信じられない若者たちの背中をちょっと押してあげることで、越えられる壁がある。それを彼が実際に行なっていて、決して諦めずに、ときには親以上に熱くぶつかって行った。だから、若者たちも彼を信じて夢を追い続けられたんだと思います。
ミムラ:撮影が終了してから、この作品を知ってもらいたいということでインタビューを受けていくなか、新たな面が見え考えることが多くありました。たくさんの方に届けたいという気持で、今日、このように満席なことがとてもうれしいです。

●撮影現場で美幸さん(仲宗根夫人)とは、どのような話しをされましたか?
ミムラ:
役作りのためにお話しをうかがうという方法とは今回違う方向で撮影にのぞみましたので、奥様とはお天気の話しなど日常会話が主でした。しかし、そういった会話の中にも陽さんとの絆が見えました。たわいもない話しのなかにも役作りに良い影響がありました。差し入れをしていただいたり、現場のお母さんといった感じでそのパワーに同じ女性として憧れました。

●桜庭さんにとって陽さんは、どのような存在でしたか?
桜庭:
この映画はたくさんの人のたくさんの思いが込められた作品になっています。今日、初日を迎えられとても嬉しいです。陽さんが信じてくれるから私たちも信じられる。夢を追いかけるための自信にも繋がる、そういった存在です。

●今回が映画初出演ということですが、ほかの共演者の方々はいかがでしたか?
矢野:
緊張してます! ちょつとクセのある役を演じさせていただきました。ハイ! 本当に夢のような時間を過ごすことができました。右も左もわからない僕を阿部さんミムラさんやスタッフ、キャストの方に支えられ演じることができ、すごく良かったです。ヤバイ……(汗)。
阿部:大人になったなぁ〜(場内笑)。

tengoku203.jpg●高校生バンド『ハイドランジア』は息のあったバンドでしたけど、練習などで印象に残ったことはありましたか?
森崎:
カイ役を演じました森崎ウィンです。それぞれ、専門の先生に教えていただき練習をしました。全体練習でみんなの成長が早くてヤバイって……。ウラでコソコソ練習してるんですよみんな! ズルイんですよ!!(場内笑)
矢野:いちばん早く成長したのは、ウィン君ですよー。
森崎:矢野君は撮影の合間とか僕らが寝た後でもベッドの上でギターの練習してましたね。
矢野:俺、正直言うとやってました(笑)。スミマセン!

●1カ月間におよぶ合宿生活の中での撮影とうかがっていますが、印象に残ったエピソードなどありましたか?
野村:
キヨシ役を演じました野村周平です。本当は役に似合わずおしゃべりなんです。今日はいっぱいしゃべらせていただきます。『ハイドランジア』の男三人は一緒の部屋で暮らしてました。撮影後もセリフ合わせや楽器の練習なども三人でした。休日も三人で『美ら海水族館』に行きましたね(笑)。
阿部:ヤドカリ飼っていたよね。
野村:僕は焼き肉で内蔵が好きで、上ミノを食べさせてみたら食べたので“ミノ”って名前を付けて飼ってました(笑)。クランクアップの日に海に帰しました。

●初監督作品、実話ということですが、撮影にあたって大切にされたことは?
熊澤監督:
2009年の7月に初めて仲宗根さんとお会いしました。本日、公開でき嬉しいです。実話の映画化ということでファンタジーになりがちですが、そうならないようリアリティーを追求しました。

tengoku204.jpg●本日は、スペシャルゲストとして、本作のモデルとなりました仲宗根陽さんの奥様、美幸さんにお越しいただきました。
美幸夫人:
(したためた手紙を読み)公開おめでとうございます。
監督を始めスタッフのみなさま素晴らしい映画にしていただき、ありがとうございます。桜庭さんをはじめ『ハイドランジア』のみなさんは楽器経験のないなか、生き生きと演じてくださりありがとうございます。
ミムラさんは私の目の前で私を演じるということで、とてもやりづらい現場だったと思います。また、沖縄のイベントの際に「大人の言ってることは当たってるよ、反発することも判るけど、でもポケットに入れておいて!」と若者たちに素敵なエールをいただきました。
そして、主人の役を演じられた阿部さんは鍋を振る練習、主人の通っていた美容室でパーマをかけ、7kgの減量をされ、その役者魂に圧倒されました。「このセリフをこのまま言うと仲宗根さんではなくなってしまうのではないか?」と私に何度も質問され、監督と納得いくまで検討されていました。阿部さんの姿が何度も主人と重なり涙が溢れました。結婚式のシーンで台本にはない「ありがとう」の言葉に阿部さんの思いやりを感じ、とてもうれしく思いました。撮影中からこの映画のために全力で協力させていただきますと言っていただき、全国キャンペーンや様々な取材をされている姿に本当に頭がさがります。今日は、直接お会いして感謝の気持ちを伝えたく東京まで来ました。阿部さんに演じていただき主人も天国で喜んでいると思います。この映画は私たちの一生の宝物になりました。

tengoku205.jpg阿部:奥さんに迎えていただいたときに、陽さんが後ろに立っているような感じがしました。「よろしくお願いします」の言葉に、この映画をなんとしても成功させたい、陽さんをしっかりと演じないといけないと感じました。撮影中、墓前に何度も足を運び「間違っていることはないですか?」と彼に問いかけながら、できれば枕元に立ってなにか言ってほしいとまで思いました。今も『あじさい音楽村』には、意思を継いだ若者たちが練習をしている。朝、学校に行く前にお弁当屋の手伝いをしている彼らの姿を見ると彼がまだそこにいて支えているんだなって思います。
ミムラ:先ほど違う方向で役作りをしたとお話ししましたけど、今回は先輩の肩を借りようと……。阿部さん演じる陽さんを見て現場で監督と相談しながら演じようと思いました。でも、奥さまの今のお話を聞いて、現場でもっとお話をうかがえばよかったなって。
桜庭:美幸さんにお会いしたときにドキッとしました。『あじさい音楽村』の若者たちはもっと礼儀正しいよって怒られるんじゃないかって……(場内笑)。もっと歌うまいからって……。でも、あたたかく迎えていただいて、私たちを見て陽さんを思い出したって言っていただき、この作品に参加できて良かったです。
熊澤監督:美幸さんを始め、『あじさい音楽村』の方々が毎日私たちを温かく支えてくれて、この映画はそういった彼らの力で出来ています。彼らに「ありがとうございます」と言いたいです。

●最後に阿部さんからメッセージを……。
阿部:
この仲宗根陽という人物を紹介したいなと思い、今回多くの宣伝をさせていただきました。仲宗根さんが残したものは、現代の社会に必要なものだと思います。心の中に“いいもの”を持って帰っていただける作品だと信じています。みなさんの力で、この作品を大きくしていただければと思います。よろしくお願いします。

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原案:『僕らの歌は弁当屋で生まれた・YELL 』(リンダパブリッシャーズ刊)
監督:熊澤誓人
脚本:尾崎将也/うえのきみこ
出演:阿部寛/ミムラ/桜庭ななみ/矢野聖人/森崎ウィン/野村周平
主題歌:『ありがとう 』ステレオポニー(ソニー・ミュージックレコーズ)
配給:アスミック・エース
公開:10月1日(土)新宿バルト9ほか全国ロードショー
公式HP:http://yell-movie.com/
シネマピア記事はこちら
あそびすと記者会見:阿部寛、ミムラ、桜庭ななみ、そして具志堅用高が登場
 

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©2011 『天国からのエール』製作委員会











エンタメ インタビュー/記者会見   記:  2011 / 10 / 05

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