【5月はレジャー】スペイン流レジャーは「ケ(日常)」の延長

スペイン・バレンシア

201305_banner.jpgスペインに住み始めて変わ(らざるを得なか)ったことのひとつが、余暇時間の使い方。今までの私のレジャーと言えば、思いっきり「動」で、異空間や発見を楽しむといったアクティブなものが主流でした。けれど、スペインで現在経験しているレジャーは実に「静」。自宅の庭や郊外の別荘で、家族や友人とゆっくり、日常生活の延長を楽しむことが多くなっています。移動距離も交際範囲も、だんだん狭くなっているような……?

スペイン人は、非日常のなかにではなく、自分の町で家族や友達と過ごす日常こそに人生の喜びを見出すといったことを幾度となく聞いたことがありますが、それがレジャーの過ごし方にも表れている気がします。

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パエリア発祥の地バレンシアだけあって……
友人家族宅にお誘いを受けたら、お料理は100%パエリアと思って間違いなし
近年の経済不況で、金銭的にタイトな現実がレジャー事情を圧迫している社会背景はあるでしょうが、周りのスペイン人は休みになると、旅行やリクレーション施設に行くというよりは、家族の誰かが持っている別荘に行って日常生活をさらに(もっと?)スローに楽しむといった余暇の過ごし方をしている人が多いです。そういった別荘にはプールがあることが多いですし、たとえ自宅にプールがなくても地域によってはすぐ側にビーチがあり、太陽サンサンのなかで水浴びをして、団欒して、お昼ご飯をゆっくりと食べて、食べながら夜までおしゃべりして……といったことが一日を成り立たせ、その一日の繰り返しがスペイン人のレジャータイムを成り立たせているのです。

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郊外の家には自宅プールがあることも多く、
ますます「外」に出なくなちゃいます〜
でも、そんなゼロ刺激だと退屈では……?
これは、私がスペイン流余暇時間の過ごし方に触れて、抱かざるを得なかった素朴な疑問。でも、せっかくの休みに知らない人と出会って冒険心を刺激するよりも、知っている人とリラックスしておしゃべりするほうがよいわ、とそんな考え方がスペインでは本流のようです。

レジャーの概念はもちろん労働観とも関係していて、労働は美徳であり自己実現の場と考える私たち日本人と比べて、カトリックの教えでは労働は「罪滅ぼし」。人は罪を犯した結果、労働の苦しみを受けるようになったと説かれます。そして労働という拘束活動から開放されるのがレジャーなのです。だからその自分のための時間には、人生でもっとも大事な家族と、人生でいちばん大事な日常を楽しむべきだ、といったロジックがスペイン人の頭のなかで働いているのかもしれません。
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郊外の家のピザ窯。
余暇ぐらい料理せずに過ごしたって…なんて考えは邪道!
この非常にスロー(過ぎる)余暇タイムは私にはまだ退屈ではあるのですが(おいおい)、深めていくと良いところもあり、おかげで心地よく内輪時間を過ごしたいとマイガーデンにはかなり手が入りましたし、センスがよくてしかも居心地がよい家にするにはどうしたらよいか、などといった工夫が日常的に生まれてきました。レジャーが日常の延長で行なわれるからこそ、普段時間を豊かにする創意が溢れてきたというか……。

民俗学者の柳田國男氏が唱えた「ハレとケ」ではないですが、現代って普通に過ごしていると「ハレ(非日常)」の連続になりがち。「ケ(日常)」を大事にする概念をスペイン人のレジャーの過ごし方を通して学んでいる……そう思って今日も庭の草刈りにいそしんでいる私でした。











特集 特集記事   記:  2013 / 05 / 13

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