買ってらっしゃいませ、お客サマー

PMF ピクニックコンサート――クラシック音楽を聴きながら、芝生でうとうと......

北海道・札幌市

091002_01.jpg 音楽にうっとりしたり、うっとりついでにうたたねしたり。今年のパシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)の野外コンサートは、お昼寝にぴったりなさわやかな1日だった。

PMFは、世界の若手音楽家の育成を目的とした国際教育音楽祭である。20世紀を代表する音楽家レナード・バーンスタインの提唱で1990年に始まり、毎年夏、札幌を主会場に開催されている。

PMFの中心は「PMFアカデミー」だ。世界を代表する音楽家を教授陣に迎え、世界各地64カ国から厳しいオーディションで選ばれた若手音楽家を育成する教育プログラムである。

091002_02.jpg毎年、緑豊かな札幌芸術の森で高い技術と豊富な経験を若手音楽家に伝える指導風景が繰り広げられる。指導風景が一般に公開される「オープンリハーサル」も人気だ。

会期中最後の日曜日の「ピクニックコンサート」はPMFの目玉のひとつだ。芸術の森野外コンサートホールでお昼から日没まで室内楽やオーケストラを楽しむことができる。

実は、PMFの会場として札幌が選ばれたのには理由がある。当初は、北京が有力候補地であった。しかし、1989年の天安門事件の後、北京開催が困難となり、北京から近く野外会場の確保が容易だった札幌が選ばれたのだった。

091002_03.jpg バーンスタインは札幌でPMFを開催するにあたって、「人々が自由に音楽を楽しめるように」という願いをこめたという。この時、バーンスタインはすでに肺癌に冒されており、 その3カ月後に亡くなった。PMFがバーンスタインの最後の活動となったのである。

普段、クラシックコンサートと言えば、料金が高い、なんだかかしこまっている、もちろん演奏中の食事はご法度など、どうもお堅いイメージで入りづらい感じに思われがちだ。ピクニックコンサートはもっと多くの人に色々な場所で気軽に聴けるコンサートがあってもいい、というバーンスタインの意向を実現したものなのだ。

091002_03-04.jpg イタリア在住時、街の広場や公園の野外コンサートを聴きに行くのが夏の楽しみだった。無料かあるいは気軽に足を運べる値段で、家族や友人同士、はたまたひとりでぼんやりと、お弁当やおやつをつまみながら。

晴れわたる青空のもと、鮮やかな芝生の上で、幼い子供と一緒にまさにピクニック気分で演奏を楽しむことができる。もちろん、持参したお弁当を広げたり、出店で北海道風お好み焼きや焼きそば、餃子を買うのもありだ(子供用に味を調整してくれるのもうれしい)。子供たちがお弁当をぱくついている横で、お父さんはうとうとお昼寝中の姿もちらほら。クラシックの生演奏をBGMに焼きそばをつつきつつ、迎えた日没はすばらしかった。











特集 買ってらっしゃいませ、お客サマー   記:  2009 / 10 / 02

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