ikkieの音楽総研

第323回 ライヴレポート編 Gacharic Spin ―― 13周年記念のライヴは攻めまくりの全曲新曲!

2022 / 10 / 18

今回の音楽総研は10月8日に名古屋E.L.L.で行われたGacharic Spinの13周年記念配信ライヴのレポートをお届け! 今回のライヴは、なんと全曲未音源化の新曲のみという攻めたセットリストとのこと。これは見逃せないよね。

『Thank you♥GS 13th Anniversary ダイジェスト』

 


定刻の17時より5分ほど遅れてライヴスタート! 今回の配信ライヴは無観客で行われたが(幸運な15名のファンのみ現地で観覧)、チャットにはすでにたくさんのファンが書き込みをしている。オープニングはアップテンポな『New Leaf』。はな(Vo,G)、アンジェリーナ1/3(マイクパフォーマー)、オレオレオナ(Key,Vo)がそれぞれヴォーカルを分け合う。FチョッパーKOGA(B)は首を痛めているらしく、コルセット着用で椅子に座っての演奏でちょっと心配だったけど、元気そうではあるし、プレイにも支障はなさそう。間髪入れずに続いた2曲目は『parallel loop』。妖しい曲調に乗るエフェクトがかかったアンジーのラップっぽいヴォーカルと、はなのクリアーな歌声の対比がいい。MCを挟まずに『KIRAKIRAI』。「キライ、キライ、キライ、キライだ!」というリフレインが印象的。この曲は人気が出そう!

短いMCを挟んで『∞』。これはライヴで披露された際の映像がすでにYouTubeにアップされていて、もうファンにはお馴染みのようだ。ミディアムテンポのシャッフルは珍しいんじゃないかな? 続く『Dreamer』はアップテンポでポジティヴな歌詞が印象的な実にGacharic Spinらしい楽曲。アンジーがカメラを持ってメンバーを撮影! この曲のバッキングではTOMO-ZOがオクターヴ奏法、アルペジオ、タッピングなど様々なテクニックを駆使しており、そのバリエーションの豊富さに感心しきり。TOMO-ZOはもっと評価されてもいいギタリストだと思う。

続く『シンパシー』はそのTOMO-ZOがリードヴォーカル。TOMO-ZO曲はアイドルソングのような可愛らしい曲が多いけど、狙ってやっているのか、ロックで激しいギターがフィーチャーされていることが多く、この曲もそう。そして、この曲でもエフェクトの使い方など(切り替えはアンジーが担当)、彼女のポテンシャルの高さに感心するばかり。はなもギタリストとしてどんどん成長しており、ツインギターのハーモニーも魅力的だ。

はながギターを置いて始まったのは『138』。この曲もすでに披露されている楽曲だけど、こういうスローテンポでR&B風味のソウルフルな楽曲は新境地では? メインヴォーカルではないけど、アンジーの歌声はこういったタイプの楽曲にすごく合っていると思う。そして、こういった楽曲でこそ、KOGAとyuri(Dr)の堅実なプレイが際立つ。

配信ライヴならではの特典映像を挟み、続いてプレイされたのはイントロからKOGAのスラップが炸裂する「これぞGacharic Spin!」な『リバースサイコロジー』。すでにライヴではお馴染みの人気曲で、チャットが沸いている。続く『Your eyes only』はこの時点で一番(?)のヘヴィでエモーショナルな楽曲。これは音源化が今から楽しみだ。続く『rabbit hole』は「きみはハイエナ」という歌詞と、TOMO-ZOのカッティングが印象的。先ほどの『Your eyes only』と同じくアップテンポではあるものの、まったく印象が違う。1曲の中でもアレンジがガラッと変わるし......。そして、TOMO-ZOのギターがたくさんフィーチャーされたインスト曲『お散歩したいな」。いやあ凄い。この振り幅の広さもGacharic Spinの魅力!

はなとアンジーのセットリスト紹介からライヴは後半戦へ。まずはポップでガーリーな『サビ』......これは正式タイトルなのかな(笑)? アンジーとTOMO-ZOのラップ掛け合いが新鮮! 「この曲のイントロ覚えてますか?」という歌詞は、ソロを飛ばすとかサビしか聴かないという最近の風潮へのアンチテーゼもあるのかな。Gacharic Spinのファンは当然イントロも楽器隊の演奏もじっくり聴いているはず。続く『ALALA』は畳みかけるコーラスが印象的で、このガチャガチャした感じが実にGacharic Spinっぽくていい。

続く『GS! Live Love Life』はR&Bテイストのキャッチーな楽曲。いや、ほんとにこのバンドは凄い。こんな曲も書けるんだなあ。そしてこういう曲のアンジーのヴォーカルが凄くいい。オレオとのハーモニーも素敵! 続いたタイトル未定の新曲はまるでミュージカル曲のようにヴォーカルが替わり、アレンジもめまぐるしく展開する。後半のシンガロングパートも、まるでミュージカルの大団円のよう。有観客であれば大合唱になりそうだ。

13周年を迎えるにあたってのメンバーそれぞれの感謝の言葉に続き、ラストソング『Where you belong』。あたたかいメロディが沁みる......。本人はピアノが苦手と言っていたけど、オレオのピアノがいい。そしてここでもボリューム奏法などTOMO-ZOのギタープレイが光った。

配信ライヴということもあってか、残念ながらアンコールはなし......。それでも十分に満足できるライヴだった! アニヴァーサリーライブといえば普通はバンドの歴史を辿るようなベスト選曲になるものだと思うけど(翌日のライヴはそうだったみたい)、未発表の新曲ばかりという冒険に出るのがGacharic SpinのGacharic Spinたる所以。このバンドを見ていると、いかにファンを楽しませるかということを常に考えていることが伝わってくるし、自分達も楽しんでいることが伝わってくる。だからこそ熱狂的なファンがたくさんいるんだろう。13年バンドを続けることは決して簡単なことじゃない。それでも、Gacharic Spinなら15周年、20周年だって夢じゃない。これからも期待しています! 13周年おめでとう!

※文中敬称略



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