シネマピア
パラレルライフ
2010 / 07 / 24
違う時代に生きる異なる人物が、酷似した運命をたどるというパラレルライフ=平行理論。有名どころではリンカーンとケネディの運命がそれに該当するといわれる。死亡した日はどちらも金曜日、リンカーンが死亡した場…
インセプション
2010 / 07 / 16
眠っているときに誰もが見る夢。そのストーリーも設定も大概は奇想天外で非論理的だが、夢の中にいる間はそれを現実だと認識している。その夢の世界を『ダークナイト』のクリストファー・ノーランが大胆に映像化。…
借りぐらしのアリエッティ
2010 / 07 / 12
「借り」と「盗み」はどう違うのか。本作には深遠なテーマが見え隠れする。 とある郊外の古い屋敷の床下。小人の少女アリエッティは父母と3人で暮らしていた。石鹸や砂糖、電気やガス、ティッシュなどの生活…
おのぼり物語
2010 / 07 / 06
地方在住のクリエイターなら誰しも、仕事が溢れている東京を夢見るだろう。今では売れっ子の漫画家カラスヤサトシの上京、そして上京後の駆け出し生活を描いた自伝的映画が本作である。 無計画で夢見がちな売れない…
レポゼッション・メン
2010 / 06 / 28
誰かの死をもってでしか別の誰かの“生”を維持できない現代の臓器移植。本作はそんなジレンマをクリアした人類が迎える新たな課題を皮肉たっぷりに突きつける。 今から約20年後の未…
ザ・ロード
2010 / 06 / 18
なんらかの理由で壊滅し、文明が途絶えた世界。地獄絵図と化したその終末後のなかで、人が人としての善性を失わずにいること……そのことがいかに尊いことなのか。過酷すぎるほどの描写…
ぼくのエリ 200歳の少女
2010 / 06 / 11
白い雪と氷の国、スウェーデン。この国のベストセラーとなった、美しい童話のようなストーリーに乗せて人間の性(さが)をあぶりだしながら描く物語。本作はいじめられっ子の少年とバンパイアの少女との小さな恋物…
SR サイタマノラッパー2〜女子ラッパー☆傷だらけのライム〜
2010 / 06 / 07
若いころはイケていたミュージシャンにも、いつかは“老い”が訪れる。男子は老けて貫禄が出るやも知れぬが、女子がイケてるオバサンになるのはなかなか難しい。増えるシワ、たるむ肌、崩れ…
ケンタとジュンとカヨちゃんの国
2010 / 05 / 28
閉じ込められたその檻を壊し、飛び出した先に何があるのか。劇中で語られる「世の中には二種類の人がいる。ひとつは人生を自分で選べる人、もうひとつは選べない人」の台詞。本作は圧倒的な後者を描いた作品だ。窮鼠…
アイアンマン2
2010 / 05 / 27
あのアイアンマンがさらにスケールアップして帰ってきた。ハリウッドらしく見ごたえのあるカーアクションやド派手な戦闘シーン、華奢なのに戦うと男よりも強い美女の出現、少しばかりのロマンテック。まるでハリウッ…
マイ・ブラザー
2010 / 05 / 18
トビー・マグワイアの鬼気迫る演技が、その表情が、何日も脳裏にこびりついて私の心にのしかかっていた。かくも重いこのドラマ……これこそが戦争が人を壊していくという現実なのだ。…
9<ナイン>〜9番目の奇妙な人形〜
2010 / 05 / 07
人形映画だからと言って、単なる子供向け作品ではない。大人も充分に満足できる、深い作品なのだ。 人類が滅びたあとの世界。麻布を縫い合わせて作られた身体、腹部には大きなジッパー、丸いガスマスクの目、…
運命のボタン
2010 / 04 / 30
ボタンを押せば1億円が自分の手に入る。だが、その選択は自分の知らない誰かに死をもたらす。24時間以内に決断しなければ、そのチャンスはまた違う誰かのもとに渡ってしまう。欲か、モラルか。想像の中でだけな…
プレシャス
2010 / 04 / 23
今年は新人流行りか? とばかりに、新人の活躍が目立っている。『しあわせの隠れ場所』のクイントン・アーロン然り、『第9地区』のシャルト・コプリー然り。そして本作で一躍脚光を浴びたのが、お世辞にも容姿が美…
BECK
2010 / 04 / 21
「演出に驚かされた」、このひとことなのである。 鑑賞前、そして鑑賞中。私も自分なりの『BECK』を想像していたが、この映画の肝となる部分の演出は、まさに鳥肌が立つ勢い。 「原作のイメージを損なわず、…