ikkieの音楽総研

第336回 洋楽編 IRON MAIDEN ―― 英国のヘヴィメタル・レジェンドに、実は複雑な感情を

2023 / 04 / 18

先日、デイヴィッド・ボウイのドキュメンタリー映画『ムーンエイジ・デイドリーム 』を観に行ってきました。大音量、大画面でボウイの音楽や世界観に浸れる恍惚感はあったものの、正直なところ、映画として面白かったかどうかとなると、少し疑問が残る作品ではありました......が、ボウイの才能や人柄を改めて知る良い機会だったとも思います。もう一回観ると感想も変わるかも。

......さて、今回はIRON MAIDEN についてあれこれと。実は、IRON MAIDENにはちょっと複雑な感情を抱いているんですよね......。

ironmaiden_2.jpg


IRON MAIDENは1980年にデビューしたイングランドのヘヴィメタルバンドです。80年代初頭のNWOBHMムーヴメントの代表格であり、ヘヴィメタルそのものを象徴するバンドといっても過言ではないほど。その攻撃的かつドラマティックなサウンドに加えて、歌詞やアルバムジャケットの世界観など、彼らがヘヴィメタルという音楽に与えた影響は計り知れません。アルバムセールスはトータル1億枚超え!

中学生になってギターを弾き始めたころに、友達が先輩に借りてきたライヴアルバム『Live After Death 』を一緒に聴いたのが、俺のIRON MAIDEN初体験でした。ただ、それがまあ、あんまり良い印象ではなくて。というのも、当時の俺はMÖTLEY CRÜERATTなんかの華やかなルックスのLAメタルに夢中になっていたから、ジャケットに載っていたIRON MAIDENの......というか、ブルース・ディッキンソン (Vo)の、まっすぐに揃えた前髪だったり(髪を短くしてからのブルースはカッコいいと思う)、衣装だったりがどうにもカッコ悪く見えて、第一印象でまずマイナス......。

そして1曲目、チャーチルのスピーチに続く『Aces High』のド頭のリフに「かっけえ!」となったものの、続くツインギターのハーモニーのリズムの単調さや、リフとユニゾンの歌メロにがっかり......。ほぼ全曲にある二人のギタリストが交互に弾く長いソロも、目まぐるしく変わる曲展開も、当時の俺には冗長に聴こえ、早々に飽きてしまった。ブルースのヴィブラート多めで朗々と歌い上げるヴォーカルスタイルも受け付けず、これは無理、となり、長いこと苦手意識を持っていたんだよね。なんであんなに人気があるのか、と不思議に思ったりもしていました。


『Aces High』
テーレテレテレテーテーテーというギターのメロディと、リフとユニゾンの歌メロがどうにもダサいと思ってしまう......
けど、実はいちばん気に入っている曲かもしれない。ド頭のリフはめっちゃカッコいいよね

 


ところが、IRON MAIDENの大ファンで「(ベースの)スティーヴ・ハリス は神様!」だという女性と付き合っていたころに、少しは聴かないとダメか、と聴いてみると、『2Minites to Midnight 』や『Flight of Icarus 』、『Wasted Years 』、『Stranger in a Strange Land 』など、カッコいいなと思う曲もいくつか出てきた。ヴォーカルメロディも、ブルースの歌もいい。ただ、スティーヴについては音もデカいし、とんでもなく個性的だしで、ベーシストに人気があるのも納得、なんて思ったものの、俺はIRON MAIDENが苦手なんじゃなくて、スティーヴの曲が苦手なんだ、と気付いちゃったのです。彼女にはとても言えなかったけども。

『Stranger In A Strange Land』
初めてメイデンの曲でカッコいいと思ったのはこの曲だったかも。
しかし、ブルースのまったく似合っていない衣装はどうにかならんかったのかと思う

 


ファンの方ならもう気付いていると思うけど、先に挙げた俺が気に入った曲は、全曲エイドリアン・スミス (G)が書いているんだよね。ちなみに、今回の原稿を書くにあたって他の気に入っていた曲についても調べてみたら、すべてエイドリアンの曲で、我ながら驚きました。彼らの初期の代表的な曲はほとんどスティーヴが手掛けていて、それらの曲はギターとベースがユニゾンで弾く単音のリフが多かったりするんだけど(時に歌メロもユニゾン)、それはスティーヴがベースで書いたんだと思う。ギターで書きそうにないリフなんだよね。そして、それが彼らの大きな個性でもある......けど、俺はどうにも苦手。ただ、それでもスティーヴの凄さはわかっているつもりだし、ベースプレイ自体はカッコいいと思っています。

『Wasted Years』
エイドリアン自身が歌える人だからか、エイドリアンの曲はキャッチーな歌メロが多いよね。ソロも長過ぎないし

 


そして苦手だと言いつつも、ライヴも観に行きました。RATTのライヴを観て興奮していた勢いで、メタル好きなら一度は観ておかないと、と会場で売っていたチケットを買ったんだよね。そして、観に行ったライヴが凄かった! 唯一(?)ファンだったエイドリアンは脱退していた時期だったものの、後任のヤニック・ガーズ はプレイもアクションもカッコ良かったし、ブルースもスティーヴもさすがの迫力だった。そして、異様なほどのファンの盛り上がり! ライヴを観たのはもう30年以上前のことだけど、あの日の凄まじい大歓声は昨日のことのように覚えている。アグレッシヴでドラマティックな楽曲と演奏、ファンの熱狂......、ヘヴィメタルの魅力がこれでもかと詰め込まれた彼らのライヴに、俺の苦手意識はどこかに飛んで行ってしまった。メタルが好きでよかった、と思ったもの。ヘヴィメタルが嫌いだったら、あの興奮は味わえないもんね。

現在のIRON MAIDENには脱退していたブルースもエイドリアンも戻り、ギターはエイドリアンとヤニックに、デビュー時からずっとバンドを支えているデイヴ・マーレイの3人体制。もちろん、絶対的なリーダーのスティーヴに、ドラマーのニコ・マクブレインも健在だ。今もなお、全盛期と言われた80年代を超える活躍を続けるIRON MAIDEN。苦手な曲はあっても、ずっとリスペクトしています。久しぶりに観に行きたいなあ。

 

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