ikkieの音楽総研

第363回 洋楽編 BON JOVI ―― 意味深なタイトルの真意は......? デビュー40周年を迎えたBON JOVIのドキュメンタリー配信開始!

2024 / 05 / 14

4月26日からディズニープラスで配信されているBON JOVIのドキュメンタリー、『ボン・ジョヴィ:Thank You, Good Night 』を観ました。これがなかなかの衝撃作で、全4シーズンを観終わった今も、ちょっと頭の整理がついておらず、こうやって原稿を書きつつ、俺は何を観てしまったのかと、なんとか頭の中を整理しているところ(※ネタバレ……とまでは言いませんが、ドキュメンタリーの内容やコメントを引用しているところもあります。気になる方はぜひ配信をご覧になってからお読みください)。

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今回のドキュメンタリーは2022年に撮影された現在のメンバーの様子や、バンド結成から各アルバムとそれに伴うツアーなどを振り返るメンバーたちのコメントで構成されている。BON JOVI結成前夜、カヴァーバンドで活動していたジョン・ボン・ジョヴィ(Vo)とデイヴィッド・ブライアン (Key)が地元ニュージャージーのシーンでどんどん頭角を現していくあたりは、若々しい彼らの写真や初めて聴く当時の音源などが新鮮で、これがあのBON JOVIになっていくんだな、とワクワクしながら観られるんだけど、2022年のセクションでは、ジョンが声帯に問題を抱えていたことから、はっきりと引退を意識した発言をしていたりして、とても楽しんでは観ていられない。

『ボン・ジョヴィ:Thank You, Good Night』 予告編
 


1988年の大ヒットアルバム『New Jersey 』に伴うツアーのドキュメンタリー『アクセス・オール・エリア 』でも、過酷なワールドツアーにどんどん疲弊していく彼らの様子が映されていて(今回もいくつかその映像が使われている)、その時も「成功しても楽しいことばかりじゃないんだな」なんてことを思ったものだけど、当時の彼らはまだまだ若く、その後もバンドが続いていくのがわかっていたうえで観ていたから、ショックを受けるほどではなかった。しかし今回は......、ヒゲまですっかり白髪になったジョンの後ろ姿には覇気がなく、これがあのジョン・ボン・ジョヴィ? とショックを受けてしまう人もいるかもしれない。ジョンはかなり早い時期から、派手に着飾ったりすることがなくなり、その年齢なりの自分を出すようになってはいたし、こういうところもまたジョンらしいと言えるかもしれないけど、今回はさすがにヤバいんじゃないか、と思ってしまった。表情が暗いんだよね......。

シーズン2以降には今回の目玉のひとつでもある"元"メンバーのリッチー・サンボラ(G)が登場し、彼の側からのバンド脱退について語っている。リッチーの状態はこちらが想像していた以上に深刻だったようで、10年間の間に依存症のリハビリ施設に3回も入ったという。ただ、そのこと自体はニュースとして伝わってきていたし、海外のミュージシャンにはそういう人も多いから、正直なところ、困った人だなあ、くらいにしか思っていなかった。それでも今回、ティコ・トーレス(Dr)が「彼をどうやって救うかが重要だった。自殺させないためにはどうすればいいか? そんなことを考えていた」と語っているのを聞いて、ようやく依存症で人が死ぬ可能性に思い至り、今頃になって怖くなってしまった。自殺ではなくても、アルコールやドラッグのせいで亡くなったミュージシャンはたくさんいるじゃないか......。現在のリッチーはとても健康そうで、依存症の問題はなさそうだけど、当時は家族の深刻な問題もあったというし、そんな状態だったのなら、BON JOVIで活動を続けるのは無理だったのだろう。ジョンはリッチーの脱退について責任を感じているようだけど、ジョンはひとたびツアーを行えば百人を超えるスタッフが関わる巨大組織でもあるBON JOVIの代表として、活動を止めるわけにはいかなかったのだろうし、これはどちらが悪いというように単純には言い切れない問題だと思う。お互いが前に進むために必要だった別離、だったのでは......。

『Legendary』
和訳付き。目下の最新シングル。ドキュメンタリーを観たあとにこの歌詞を読むと、よりぐっとくるね......
 


そうやってなんとかリッチーの脱退を乗り越え、バンドはリッチー抜きでアルバムも作り、順調に活動を続けていたところに、コロナ禍が起こり、活動休止を余儀なくされてしまう。そして、コロナ禍を経てようやくツアーを再開すると、ジョンの声帯の状態が悪化。ジョンは妻のドロセアに引退を勧められ、ジョン自身も回復しないなら引退もやむなし、と考えたようだ。しかし、手術をすることで以前の声を取り戻せる可能性があると知り、ジョンは声帯の手術に踏み切る。現在も様子見の段階で、ツアーが出来るかどうかはまだわからないという。ジョンならばきっと復活してくれると信じたい......。まだ「Thank you, Goodnight」とは言ってほしくないよね。

今回のドキュメンタリーには、当然リッチーの後任を務めているフィル・Xも出演しており、他のメンバーたちがフィルに感謝していることや、フィルを尊重していることがよくわかる。ライヴやCDにおけるフィルの演奏は素晴らしく、SNS YouTube からはフィルの人柄の良さが伝わってくる。個人的にはリッチーが戻るのがベストだと思いつつ、フィルにもこのまま残ってほしいと思っている。ただ、リッチーはジョンの家で一緒にこのドキュメンタリーを観たというし、最近のインタビューで「バンドに戻る準備は出来ている」なんてことをリッチーが話しているのを聞くと、リッチーが戻ってくる日もそう遠くない気がしてくる......。それはずっと望んでいたことなのに、フィルのことを思うとすごく複雑な気持ちになってしまう。リッチーとフィルのツインギターがいいと思うんだけどなあ。

リッチー・サンボラ 『I Pray』
リッチーの4週連続でリリース予定のシングル第一弾。この曲、ジョンが歌ってるところが簡単に想像できるよね。
しかもこのタイトルにアートワーク(リッチーのイニシャルRSとBONの文字)......
 


この『ボン・ジョヴィ:Thank You, Good Night』は、ここにはとても書ききれないほど内容が濃くて、しかもなんだかずっと暗いトーンだし、観るのにはそれなりに覚悟や気力(?)が必要です。ただ、BON JOVIファンならば絶対に観るべきドキュメンタリー! 必見!




※ikkieのバンド、Antlionのシングルがリリースされました!
ストリーミング&ダウンロードはこちらから
https://linkco.re/vPZ00Quz?lang=ja 


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