これが Momi Style

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<Black BGL>

momi228.jpg ワタクシ、以前は染織作家を目指していました。昔はね。
学んだのは染めや織り。つなぎを着て、50Lの熱湯や糞まみれの羊の原毛やらと格闘し、糸の計算で電卓を叩きまくり、糸巻きで朝が明け、ちょっとの気の緩みが即やり直しの経糸を張り…。リズミカルに織るのは工程のごく一部。
現場は結構、力仕事と根気の世界でしたね。こう書くと、今もあまり変わらないかも…ですが。

織りをすることは全く無くなってしまいましたが、染める事は今でもあり、それが私の仕事を特徴付ける一つの要素ともなっています。
染めと言っても単純な染めしかしませんが、テグスを染めたりチュールを染めたり。無色のみ、或いは限られた色しか無いものにも自分の好きな色をつけられるというのは楽しいものです。
染める時に問題は先ず、染める素材が何であるかは大きな問題です。後々のケアも考えないといけませんから。
ポリエステルなどは高圧でないと染まりませんから手に負えませんし、植物繊維である綿や麻も意外と染めにくい素材です。動物繊維のウール、シルク、そして合成繊維のナイロンやレーヨン、アクリルは染め易い部類です。
中でもナイロンはよく染めます。テグスはナイロンのものが多いですし、チュールもナイロンを使うことが殆どです。
私の使うチュールはとても柔らかいので、よくシルクと間違われます。しかし実際のシルクチュールはどうしようもなく腰のないヘニャヘニャ。体に纏わり付いてペッチャンコとなりストールなどにしても、どうにも上手く巻けません。見た目もテカリがあり、その上すぐに破けてしまいます。糸の"撚り"と言って捩りがもっと沢山してある糸を使ってあれば布に腰も表情も出てくると思うのですが。アンティークではその様なシルクチュールを見たことがあります。今も何処かで作られてはいるのでしょうが、お高いのでしょうね…
というわけで、私の使うのはナイロンチュール。柔らかくて丈夫、染めると縮緬のような表情が出て可愛いい生地になります。染めると2割近く縮まりますからね。
これで充分です。

ナイロンはどんな染料でも染まる便利な素材です。色々な糸の補強として混ぜ込まれることも多いナイロン。誰とでも仲良くなるんですね。
私は使い慣れたイルガランやイルガノールを使う事が多いのですが、これらは動物繊維を染める染料です。
この中で最もよく使う色がBlack BGL.
濃く染めれば黒ですが、薄く染めるとグレーです。このグレーが何とも良い色です。素材本来の持つ色にもよりますが、肌映りの良いグレーなのです。モノトーンは少しの色ぶれが、気持ちが良いとか悪いとか感じやすいのではと思います。
勿論、素材や分量、配色など様々な条件で変わってきますが、例えばグリーンがかったグレーでは何だが苔むした感じがしてしまいます。肌色も血の気のない印象になるのではないでしょうか。
Black BGL のグレーはやや紫がかっています。これが肌との相性が良く、特に透けている素材だと色白で美しい肌に見えます。他の色は混色して望む色を出しますが、これだけはストレート。良い子ちゃんなんですね〜。

この頃、よくつくるチュールのジレ。始めは3枚重ねでしたが、最近は1枚のみの軽やかなものになりました。空気を纏っている感覚でシャツやセーターの上から着ます。一見フェミニンですが、インナーによって七変化。スポーティにしたりマニッシュにしたりした方が着易いと思います。だから洋服の形をしたアクセサリー。
ジレにはソリッド染めのものと裾でフワッと色を変えるグラデーションのものがあります。1番人気はネイビーで裾がパープルのグラデーション。真面目と思いきや、ちょこっとお遊び、的感覚ですね。
先日の個展の直前、急に思いついて新しい色を染めました。
エクリュ?グレーのグラデーションです。
今までのグラデーションは裾5cmほどが明るくなる配色でしたが、今度のは上が明るく下が暗い。しかも真ん中辺りから緩やかに色が変わる。
グラデーションで気を付けているのは、民芸調にならないように。そのため、グラデーションといっても色の切り替えは割ときっぱりと。だから今回の様な大きいグラデーションは珍しいのです。
チュールのベージュ系は下手をするとストッキングみたいになってしまうので難しいですから、明るめのエクリュにしました。そしてうっすらグレー〜墨黒へ。
襟元にはにはお気に入りのマットGoldのスパンコール。
もしかしてお腹周りほっそり? そしてお肌美しくみえますよ♪


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