ikkieの音楽総研

第365回 洋楽編 BON JOVI ―― デビューから40年! 今なお進化し続けるBON JOVIが待望のニューアルバムをリリース!

2024 / 06 / 11

BON JOVIが待望のニューアルバム『Forever 』をリリースしました! デビューから40周年というタイミングもあるのか、原宿にBON JOVIのポップアップストア がオープンしたり、40年前の5月21日にファーストアルバムがリリースされたことにちなんで5月21日がBON JOVIの日に認定されたりと、レコード会社がいつも以上にプロモーションに力を入れているような印象があるんだけど、その効果は大きかったようで、『Forever』は本国アメリカでのiTunesチャートで1位を獲得しただけでなく、日本のオリコンチャートでも早々と1位を獲得し、ここ日本でのBON JOVI人気はまだまだ健在と知り、長年のファンとしては嬉しい限りです。……さて、今回の音楽総研は、そのニューアルバム『Forever』についてあれこれと! いいアルバムですよ。

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事前に漏れ聞こえてきたニュースや、配信中のドキュメンタリーボン・ジョヴィ:Thank You, Good Night 』を観ると、ジョン・ボン・ジョヴィは声帯にとても深刻な問題を抱えており、引退も考えていたというショッキングな情報ばかりが目立っていたから、このアルバムが無事にリリースされたことにとりあえずはホッとしました。CDが届いてから、もう何度聴いたかわからないほどヘヴィローテーションしていますが、ジョンの声が以前と違うということもなく、声帯の手術からは順調に回復しているようです。若い頃のようなシャウトや、喉を絞って出すような高いキーの曲はないけど、それはここ10年くらいずっとそうだし(思えばそのころから不調を抱えていたのかもしれない)、少なくとも、前作のヴォーカルと比べてもまったく遜色なし。ツアーで毎晩歌えるか、というのはまた別の問題なんだろうけど......。

アルバムリリースに先立って公開された『Legendary』や『Living Proof』を聴くと、これぞBON JOVIという曲調で、アルバム全体もそういった曲が揃っている印象ではあるけど、例えばアカペラで始まる『Walls of Jericho』は、こういうメロディは聴いたことがない、誰が書いたんだろう......と、思わずクレジットを見てしまったし、デイヴィッド・ブライアン のピアノと、本作から正式メンバーになったという情報もあるエヴァレット・ブラッドレイのパーカッションが印象的な『The People's House』もアレンジ面では新境地と言えるんじゃないだろうか。THE BEATLESふうのストリングスが入っている『Seeds』もこれまでにないタイプだね。

『Living Proof』
この(あえて言います)ダサカッコいいリフがBON JOVIっぽいよね
 


今のところのお気に入りは先に挙げた5曲に加えて、マイナーキーのメロディが胸を打つ『Waves』、結婚する娘のステファニーのためにジョンが書いたという『Kiss the Bride』、エド・シーラン と共作したキャッチーな『Living in Paradise』......、挙げだすとキリがないけど、とくに『Kiss the Bride』は、あのステファニーちゃんがそんなに大きくなったのかという感慨もあるし、ノスタルジックでセンチメンタルな曲調に、結婚式で涙ぐんでいるジョンが想像できたりもして、なんとも言えないあたたかい気持ちになる。そういえば、ステファニーちゃんが生まれた1993年の6月はちょうど日本ツアーが始まろうとしていた頃で、ジョンは出産に立ち合うために初日のライヴを別の日に延期したんだよね(昼夜2公演というアイドルのような振替公演が行われた)。

『The People’s House』
こういうリズムは『Keep the Faith』にちょっと近いのかもしれないけど、
ラテンっぽいというか、今までのBON JOVIにはなかったアレンジだよね。フィル・Xのソロもいい!
 


配信中のドキュメンタリーや最近のインタビューで、ジョンがよくレガシーという言葉を口にしていて、実はちょっと違和感を覚えたというか、モヤモヤするものを感じていました。『Legendary』や『Forever』というタイトルにしてもそう。なんだか“らしくない”ぞ、と。伝説なんてね、少なくとも自分で言うタイプじゃなかった。まあ、日本語と英語でニュアンスは違うのかもしれないけど……。ただ、還暦を過ぎたとはいえ、ミュージシャンとしてはまだまだ若いし、過去を振り返るような発言はBON JOVIには似合わない。もちろん、実際にレガシーと呼べる活動を成し遂げているし、伝説のバンドであるのは間違いない。でも、それじゃまるで終わったバンドみたいじゃないか……。

40年も活動していれば過去のことを振り返るようになって当然だし、そのタイミングだけの発言ならば納得もいく。でも、どうもそれだけじゃないように感じたんだよね。実際に引退を考えていたことを知り、やっぱり……と合点がいきはしたけど、自分たちが死んだ後も曲は残る、なんて発言を聞いたりすると、あのジョンがそんなことを……と寂しくなってしまう。

『Kiss The Bride』
いい曲!
 


元メンバーのアレック・ジョン・サッチ(B)が亡くなった時に、BON JOVIのメンバーにも亡くなる人が出てくる歳になった、と、BON JOVIファンの友人とショックを受けていたんだけど、メンバーにしてみればそれはより切実な問題であって、いつまでも続けられるわけじゃない……と、考えたとしてもおかしくない。ただ、THE ROLLING STONES のような例もあるわけだし(ミック・ジャガー は今年81歳!)、やっぱりファンとしては出来る限り続けてほしい……。デビューから40年経って、新境地を感じさせる曲が書けるバンドなんて、他にどれだけいるだろうか。ものすごく気が早いのはわかっているけど、次のアルバムも早く聴きたい……そう思わせてくれる、力強くて、いい曲が揃ったアルバムです。40周年おめでとう!




※ikkieのバンド、Antlionのシングルがリリースされました!
ストリーミング&ダウンロードはこちらから
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